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問11:地球温暖化の現在の状況
地球温暖化の現在の状況について述べた次の文(a)~(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a)最近のおよそ100年間の地上気温の変化傾向を見ると、世界の気温上昇の割合は海上より陸上の方が大きく、陸上のうちでは北半球の高緯度地域で大きい。
(b)最近のおよそ50年間に大気中の温室効果ガス濃度の増加にともなって地球全体で増加した熱エネルギーの約9割は海洋に蓄積されていると見積もられている。
(c)地球温暖化に伴う世界平均の海面水位の上昇は、海水温の上昇と北極海の海氷の融解による海水の体積の増加が主な原因であると考えられている。
② (a)正, (b)正, (c)誤
気象庁の「世界の平均気温」についてのページにより、次のことがわかります。
- 1891 ~ 2021 年において、気温上昇は世界全体で起きている。
- 気温上昇は一様ではなく、海上より陸上の方が大きい。(海水の蒸発のため)
- 特に北半球の高緯度ほど気温上昇の割合が大きい。
だから(a)の「最近のおよそ100年間の地上気温の変化傾向を見ると、世界の気温上昇の割合は海上より陸上の方が大きく、陸上のうちでは北半球の高緯度地域で大きい。」は正しい!
気象庁の「地球温暖化と海洋」のページによると、1971年からの40年間についての話ですが、地球全体で蓄積された熱エネルギーの9割以上が海洋に吸収されているとあります。
だから(b)の「最近のおよそ50年間に大気中の温室効果ガス濃度の増加にともなって地球全体で増加した熱エネルギーの約9割は海洋に蓄積されていると見積もられている。」は正しい・・・で良いのでしょうね。
気象庁の「海面水位」についてのページに、海面水位上昇の原因について、次のことが述べられています。
- 水温の上昇に伴う海水の膨張
- 山岳氷河,南極,グリーンランドの氷床の融解
ちなみに海氷が溶けても、海面の水位にはほとんど影響はないと言われています。
水の体積が一番小さいのは4℃であり、氷は水より体積が大きいってことが理由ですね。
だから(c)の「地球温暖化に伴う世界平均の海面水位の上昇は、海水温の上昇と北極海の海氷の融解による海水の体積の増加が主な原因であると考えられている。」は誤り!
北極の海氷が融けてシロクマが困ってるって画像が有名なので、惑わされちゃいますね。
「一般気象学(第2版)」 p 277 〜