学科一般~過去問私的解説&ヒント~第57回気象予報士試験

5:降水過程

問題文

雲や降水の形成に寄与する凝結核と氷晶核について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

(a)一般的に、氷晶核として働くエーロゾル粒子の数の方が、凝結核として働くエーロゾル粒子の数よりもずっと多い。

(b)大気中で凝結核として働くエーロゾル粒子の単位体積当たりの数は、海洋上の方が大陸上よりも多い。

(c)水溶性のエーロゾル粒子が凝結核となって形成された雲粒は、大気の相対湿度が100%未満でも水滴として存在できる場合がある。

(d)氷晶核として働くエーロゾル粒子を含んだ雲粒は0℃以下の気温になるとほとんどの場合凍結し始める。

⑤ (a)誤, (b)誤, (c)正, (d)誤

(a)凝結核と氷晶核の数

「一般的にいって、氷晶核は凝結核の数より少ない」です。

だから(a)の「一般的に、氷晶核として働くエーロゾル粒子の数の方が、凝結核として働くエーロゾル粒子の数よりもずっと多い。」は誤り!

(b)海洋上と陸上の凝結核の数

凝結核となるエーロゾル粒子の単位体積あたりの数は、陸上の方が多いです。

海洋上 < 陸上

だから(b)の「大気中で凝結核として働くエーロゾル粒子の単位体積当たりの数は、海洋上の方が大陸上よりも多い。」は誤り!

(c)相対湿度と水滴

(c)水溶性のエーロゾル粒子が凝結核となって形成された雲粒は、大気の相対湿度が100%未満でも水滴として存在できる場合がある。」は正しい!

(d)雲粒が凍る温度

氷晶核として働くエーロゾル粒子を含んでいても、0℃以下だからって必ず凍結し始めるわけじゃないです。

雲頂温度 ー10 ℃でも、氷晶は50%とか・・・

だから(d)の「氷晶核として働くエーロゾル粒子を含んだ雲粒は0℃以下の気温になるとほとんどの場合凍結し始める。」は誤り!

気象学の本をよく読み込んでおこう〜

ここに書いてあるよ
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