学科一般~過去問私的解説&ヒント~第57回気象予報士試験

6:大気における放射

問題文

緯度による日射量の違いについて述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。ただし、sin30°=0.5,  sin60°=0.87とする。

太陽からの光が地球の赤道面となす角度δは夏至の日に23.5°、(a)春分と秋分の日には0°になる。北半球の緯度φの地点の南中時における太陽の高度角αは

α = 90° ー φ + δ

で表される。雲のない冬至の日の太陽の南中時に地表面が受ける日射量は、北緯6.5°の熱帯の地点の方が北緯36.5°の中緯度の地点よりも(b)43.5%大きい。緯度による日射量の違いは(c)ハドレー循環などの大規模な大気循環の駆動源である

② (a)正, (b)誤, (c)正

(a)は正しいです。

で!(b)はもう少し数字が大きくなるはずなので違いますね。

冬至の日のそれぞれの太陽高度角「α」は「 α = 90° ー φ + δ 」より

緯度6.5度

α = 90° ー 6.5° ー 23.5°

 = 60°

日射量は高度角90°の 87%(sin60°=0.87より)

緯度36.5度

α = 90° ー 36.5° ー 23.5°

 = 30°

日射量は高度角90°の 50%(sin30°=0.5より)

単純に「0.5」を43.5%大きくしたら、0.7175 なので、緯度6.5°では「緯度36.5°の43.5%」より日射量が多いと言えます。

試験本番では(b)が正しいか誤りかだけ分かればいいので、正確に計算しなくてOKですよ。

(c)は問題文の通りです。

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