学科一般~過去問私的解説&ヒント~第57回気象予報士試験

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2:対流圏と成層圏の気温・風速

問題文

対流圏と成層圏の経度平均した7月の月平均の気温及び風速の東西成分について述べた次の文章の空欄(a)~(c)に入る語句の組み合わせとして適切なものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

成層圏の気温は、オゾンの紫外線吸収に伴う加熱量の違いから、(a)の方が高い。

南北両半球の中緯度の風速の東西成分の鉛直分布を対流圏から上部成層圏まで高度に沿ってみていくと、南北両半球ともに対流圏界面付近で西風が極大となり、下部成層圏には西風の弱い高度があって、そこから上空に向かって北半球では(b)、南半球では(c)おおむね高度が高いほど強くなっている。

④ (a)南極よりも北極, (b)東風に変わり, (c)西風のまま

成層圏の気温は、受け取る紫外線量の違いのため、夏半球の方が気温が高くなります。

問題文には7月と書いてあるので、7月の夏半球…北半球→「北極の方が気温が高い」と考えます。

だから(a)は「南極よりも北極」。

続いて、「一般気象学」,「よくわかる気象学」にも掲載されている東西風の図から、次のことがわかります。

  • 夏冬両半球ともに対流圏界面付近で西風極大
  • 下部成層圏では弱い西風
  • 上空に向かって夏半球で東風が強い
  • 上空に向かって冬半球で西風が強い

ここから(b)は「東風に変わり」,(c)は「西風のまま」となります。

このような風向の変化は、温度風の関係によると考えられます。

夏半球では下層では極側より赤道側の方が気温が高く、上層では赤道側より極側の方が気温が高くなっていることから、7月の北半球では上空へ向かって西風から東風に変化しているわけです。

ここに書いてあるよ
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