学科専門~過去問私的解説&ヒント~第55回気象予報士試験

15:月平均天気図

問題文

図A~Cは,ある年の12月の大気の循環場を表した図である。これらの図について述 べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1~5の 中から 1 つ選べ。

図 A では,太平洋赤道域中部は外向き長波放射量 OLR が正偏差で対流が不活発, インドネシア周辺は OLR が負偏差で対流が活発となっており,(a) エルニーニョ現象 時の特徴がみられている。図 A の OLR の分布に対応して,図 B では,200hPa の大 気の流れはインドシナ半島から中国付近で高気圧性循環の偏差となっており,日本付 近から日本の東海上で低気圧性循環の偏差となっている。これは,(b) 亜熱帯ジェット 気 流 が 日 本 付 近 で 平 年 に 比 べ 北 に 大 き く 蛇 行 し て い る こ と に 対 応 し て い る 。図 C で は , 500hPa 高度がシベリア北部で正偏差,日本付近で負偏差となっている。これは,(c) 寒 帯前線ジェット気流の蛇行により日本付近に寒気が南下しやすいことに対応している。

⑤ (a)誤, (b)誤, (c)正

(a)エルニーニョ・ラニーニャ

インドネシア周辺(太平洋熱帯域の西部)で対流活動が活発ってことは、「平常時」または「ラ・ニーニャ時」なので、(a)の「エルニーニョ現象 時の特徴がみられている。」は誤り!

(b)亜熱帯ジェット気流の蛇行

図Bで日本付近は偏差

亜熱帯ジェット気流が日本付近で北に大きく蛇行してるってことは、正偏差になるはずだから、(b)の「亜熱帯ジェット気流が日本付近で平年に比べ北に大きく蛇行している」は誤り!

(c)寒帯前線ジェット気流の蛇行

図Cで日本付近は負偏差

等高度線を見ても、日本付近でジェット気流が南側に蛇行しているのがわかります。

だから(c) の「寒帯前線ジェット気流の蛇行により日本付近に寒気が南下しやすい」に対応してて正しい!

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さいごに

第55回の気象予報士試験の学科試験の「予報業務に関する専門知識」を私・晴野の解き方を紹介しました!

試験の内容も、気象業務支援センターに一報入れて、書かせてもらってます。
※解説内容は気象業務支援センターとは関係ありません。晴野独自のものです。

はれの
はれの

どんな風に説明したら私の考えが伝わるのか、試行錯誤中。

一旦公開してますが、見直して、修正していく予定です。

それと、この過去問解説はどの機関のチェックも受けていないので、もしかしたら間違った内容になっているものもあるかもしれません。

もし「ここおかしいよ!」というのを見つけたら、遠慮せずに「お問い合わせ」からご連絡いただけたら嬉しいです。m(*_ _)m

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