学科専門~過去問私的解説&ヒント~第55回気象予報士試験

14:予報精度評価

問題文

図は,ある民間気象会社が開発した真夏日となる確率を予測するガイダンスについ て,10 日間のガイダンスの値と実況(●:真夏日,×:真夏日でない)の経過を示した ものである。この図について述べた次の文章の下線部(a)~(c)の正誤の組み合わせとして 正しいものを,下記の1~5の中から 1 つ選べ。ただし,適中率,空振り率,見逃し率 は,全予報数に対する割合とする。

この 10 日間について,真夏日になるか・ならないかをガイダンスの値を判定基準と して用いて予想することとし,判定基準を変更した場合の予想精度を比較する。判定 基準を 50%から 45%に変更して予想した場合,変更前と比べて,「真夏日」か「真夏日で ない」かの予想の適中率は (a) 改善し,空振り率は (b) 増加する。また,見逃し率を下げる には,判定基準を (c) 高くすればよい。

④ (a)誤, (b)正, (c)誤

「適中率」・「空振り率」・「見逃し率」を50%と45%の場合で計算すると、次の表のようになりますよね。

判定基準50%真夏日になる予報真夏日にならない予報合計
真夏日になった325
真夏日にならなかった145
合計4610
判定基準50%の分割表
判定基準45%真夏日になる予報真夏日にならない予報合計
真夏日になった505
真夏日にならなかった325
合計8210
判定基準45%の分割表
判定基準適中率空振り率見逃し率
50%7/101/102/10
45%7/103/100/10
適中率・空振り率・見逃し率まとめ

↑上の表から言えるのは

  1. 適中率は改善してない
  2. 空振り率は増加してる。
  3. 見逃し率は減った。→見逃し率を下げるためには、判定基準を低くすれば良いことがわかる。

だから 

  • (a)の「改善し」は誤り!
  • (b)の「増加する。」は正しい!
  • (c)の「高く」は誤り!

です!

用語解説「予報精度の評価方法」

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