学科一般~過去問私的解説&ヒント~第54回気象予報士試験

問4:温度風の関係

問題文

図は、北緯30°に位置する点Aおよび点Bの、850hPa面と500hPa面における風を表したものであり、各図の風ベクトルは同じ縮尺で描いてある。

850hPaでは、点A、点Bともに同じ強さの南風である。

点Bにおける850hPaと500hPaの間の平均気温(K)の温度勾配の大きさは、点Aの温度勾配の大きさの半分で、勾配の向きはいずれも同じである。

この時点Bの500hPaの風ベクトルとして正しいものを下図の中の①~⑤の中から1つ選べ。

ただし、ここでは温度風の関係が成立するものとする。

答えは②!

求めるのは点Bの500hPaでの風ベクトル。

与えられた条件は

  • 850hPaでは、点A、点Bともに同じ強さの南風
  • 850hPaと500hPaの間の平均気温の温度勾配は、点Bは点Aの半分
  • 点Bと点Aの平均気温の温度勾配の向きは同じ
  • 温度風の関係が成立する

850hPaと500hPaの間の平均気温の温度勾配は、点Bは点Aの半分なので…

点Bの500hPaでの温度風の強さは、点Aの500hPaでの風の半分

点Bと点Aの平均気温の温度勾配の向きは同じなので…

点Bと点Aの温度風の向きは同じ

はれの
はれの

ホドグラフで温度風(ベクトル)を描いてみましょう!

まず点Aの風のベクトル。

点A

点Aの温度風はこうなる。

点A

点Bは点Aと温度風の向きは同じで、強さは半分なので…こうなる。

点B

だから答えは②ですね!

はれの
はれの

「温度風の関係」というのは、温度の水平傾度のために、地衡風が高度と共に変わる(強くなる)こと

▶︎「温度風の関係」とは

ここに書いてあるよ
広告
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15