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問3:ラジオゾンデについて
ラジオゾンデを用いた高層気象観測について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
ラジオゾンデによる高層気象観測は、世界各地で毎日決まった時刻(日本標準時09時・21時)に行われて(a)高層気象観測を行う各国においては、現地時刻の9時と21時に観測を行うこととされている。
(b)気象庁では、GPSゾンデと呼ばれる観測機器を使用しており、風向・風速の観測データは、GPS信号を利用して算出されている。
(c)気象庁では、全ての気象台と海洋気象観測船で高層気象観測を行なっている。
(d)気象庁のラジオゾンデによる高層気象観測の観測範囲は地上から上部成層圏までだが、稀に中間圏までラジオゾンデが到達することがある。
答えは・・・④! (b)だけ正しい!
ラジオゾンデはデジタル&アナログ技術のハイブリット!
1つ1つ、しっかり覚えよう!
ラジオゾンデを使った高層気象観測は、世界各地で毎日決まった時刻で観測します。
ただ観測時刻は「世界標準時0時と12時」って決まってます。(日本標準時09時・21時)
「現地時間の9時と21時」ではないです。
だから(a)の「高層気象観測を行う各国においては、現地時刻の9時と21時に観測を行うこととされている。」は誤り!
GPSゾンデとは、「ラジオゾンデのうち、GPS信号を用いて風向・風速を計算するもの」のこと。
風向・風速の観測データは、複数のGPS衛星の電波を受信して、GPSゾンデそのものの移動によって生じる「GPS衛星信号の周波数のずれ」を使って求めます。
だから(b)の「気象庁では、GPSゾンデと呼ばれる観測機器を使用しており、風向・風速の観測データは、GPS信号を利用して算出されている。」は正しい!
高層気象観測(ラジオゾンデ)を行っているのは「全ての気象台」じゃなくて、以下のところ。
- 全国16か所の気象官署
- 昭和基地(南極)
- 海洋気象観測船
だから(c)の「気象庁では、全ての気象台と海洋気象観測船で高層気象観測を行なっている。」は誤り!
ラジオゾンデの観測範囲(高度)は地上から高度30kmくらいまで。
高度30kmっていうと、成層圏の中層くらい。
それ以上の高度になると、低い気圧によってラジオゾンデの気球が破裂して観測できません。
だから(d)の「気象庁のラジオゾンデによる高層気象観測の観測範囲は地上から上部成層圏までだが、稀に中間圏までラジオゾンデが到達することがある。」は誤り!
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