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問4:全球モデルの初期値を作成する客観解析について
気象庁の全球モデルの初期値を作成する客観解析について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a)ラジオゾンデによる高層気象観測データは大気を直接観測しており精度が高いため、観測地点の直近の格子点では、この観測データそのものを解析値としている。
(b)台風周辺の初期値の精度向上のため、台風の中心気圧や強風半径の情報に基づいて推定された台風周辺の気圧や風の分布が、擬似的な観測データとして客観解析に利用されている。
(c)観測データは第一推定値と比較され、その差が定められた基準を超える場合は客観解析には利用されない。
答えは・・・③! (a)だけ誤り!
モデルの違いを覚えるのはややこしいけど、頑張って!💦
数値予報モデルの格子点の直近に観測地点があったとしても!観測データそのものを解析値とすることはありません!(大気のカオス的性質のため)
だから(a)の「ラジオゾンデによる高層気象観測データは大気を直接観測しており精度が高いため、観測地点の直近の格子点では、この観測データそのものを解析値としている。」は誤り!
「台風の中心気圧や強風半径の情報に基づいて推定された台風周辺の気圧や風の分布」とは、「台風ボーカス」のことだと思います。
この台風ボーカスは、台風周辺の全球モデルの客観解析に使われています。
だから(b)の「台風周辺の初期値の精度向上のため、台風の中心気圧や強風半径の情報に基づいて推定された台風周辺の気圧や風の分布が、擬似的な観測データとして客観解析に利用されている。」は正しい!
▶︎全球モデル(GSM)における台風の進路予測精度の向上について~
客観解析では、観測データが第一推定値よりかけ離れているとReject(排除)となります。
だから(c)の「観測データは第一推定値と比較され、その差が定められた基準を超える場合は客観解析には利用されない。」は正しい!
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