学科専門~過去問私的解説&ヒント~第54回気象予報士試験

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14:予測精度について

問題文

表は、ある地点の1日~10日の日毎の最高気温の実況値、モデルXおよびモデルYによる最高気温の予測値を示したものである。

予測値の検証について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

(a)実況で夏日になった日のみを抜き出して、最高気温予測の系統的な偏りを平均誤差(ME)により求めると、モデルXの予測値は実況値より低めであった。

(b)10日間の最高気温予測の精度を2乗平均平方根誤差(RMSE)により求めると、モデルYの方がモデルXより予測精度がよい。

(c)実況で真夏日になった日のみを抜き出して最高気温予測の精度を2乗平均平方根誤差(RMSE)により求めると、モデルXの方がモデルYより予測精度がよい。

答えは・・・①! (a)(b)(c)すべて正しい!

はれの
はれの

夏日、真夏日の気温は覚えてるよね?

25℃と30℃だよ!

(a)平均誤差

夏日とは、日最高気温が25度以上の日のこと。

平均誤差(ME)は、「予報値」ー「実況値」を足したものを平均したものです。

夏日になった日のみ抜き出してモデルXの平均誤差を求めると・・・

(-3)+(-1)+(-1)+(-1)+1+2 = -3

-3 ÷ 6 = -0.5

平均誤差がマイナスなので、実況値より低いってことですね。

だから(a)実況で夏日になった日のみを抜き出して、最高気温予測の系統的な偏りを平均誤差(ME)により求めると、モデルXの予測値は実況値より低めであった。」は正しい!

(b)2乗平均平方根誤差(RMSE)

2乗平均平方根誤差(RMSE)とは、「予測値」ー「実況値」を二乗したものを足して平均したものの平方根です。

この問題は、2乗平均平方根誤差を求めることが目的ではなく、XとYの比較ができればOKです。

だから誤差を二乗したものを足すだけで比較できます。

  • モデルX→誤差の二乗を足すと23
  • モデルY→誤差の二乗を足すと19

値が小さい方が予測精度が良いので、モデルYの方が予測精度は良いですね!

だから(b)の「10日間の最高気温予測の精度を2乗平均平方根誤差(RMSE)により求めると、モデルYの方がモデルXより予測精度がよい。」は正しい!

はれの
はれの

実際に足し算すらしなくても・・・パッと見モデルYの方が精度が良さそうなので、試験本番では計算は最後にしましょうね。

(c)真夏日の2乗平均平方根誤差(RMSE)

真夏日は最高気温が30℃以上。

  • モデルX→誤差の二乗を足すと8
  • モデルY→誤差の二乗を足すと13

値が小さい方が予測精度が良いので、モデルXの方が予測精度は良いですね!

というわけで(c)の「実況で真夏日になった日のみを抜き出して最高気温予測の精度を2乗平均平方根誤差(RMSE)により求めると、モデルXの方がモデルYより予測精度がよい。」は正しい!

イラスト図解よくわかる気象学【専門知識編】の何ページに書いてある?

318, 319ページ

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