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問12:集中豪雨
日本付近の集中豪雨について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a)集中豪雨は、狭い地域に短時間に大量の雨が降る現象であり、その水平スケールは数kmから10km程度である。
(b)集中豪雨時の大気下層では、下層ジェットと呼ばれる強風が観測されることがある。
(c)集中豪雨時には、下層への暖湿気塊の流入により、下層から中層に及ぶ厚い層で、絶対不安定な成層状態が長時間維持される。
(d)集中豪雨は、ほとんどの場合、スーパーセルと呼ばれる1つの巨大な積乱雲が発生し、停滞することによって起こっている。
答えは・・・④! (b)だけ正しい!(a)(c)(d)は誤り!
集中豪雨の問題は、高頻度なのでしっかり覚えましょう!
集中豪雨とは、「同じような場所で数時間にわたり強く降り、100mmから数百mmの雨量をもたらす雨のこと」ですが、スケールの指定はないです。
だから(a)の「集中豪雨は、狭い地域に短時間に大量の雨が降る現象であり、その水平スケールは数kmから10km程度である。」は誤り!
下層ジェットは、大気下層の700hPa〜850hPa付近に出現する狭い範囲で吹く強風域のことです。
この下層ジェットがよく現れるのは、梅雨の大雨の時など。
だから(b)の「集中豪雨時の大気下層では、下層ジェットと呼ばれる強風が観測されることがある。」は正しい!
「絶対不安定な成層状態」って、長時間維持できないんですよ。
積乱雲が発生して、絶対不安定な状態を解消しようとしますから。
だから(c)の「集中豪雨時には、下層への暖湿気塊の流入により、下層から中層に及ぶ厚い層で、絶対不安定な成層状態が長時間維持される。」は誤り!
集中豪雨はスーパーセルでも起きますが、組織的に次々に積乱雲が生まれるマルチセルの場合も多いです。
だから(d)の「集中豪雨は、ほとんどの場合、スーパーセルと呼ばれる1つの巨大な積乱雲が発生し、停滞することによって起こっている」は誤り!
338ページ〜
一般知識を学ぶ方の本が参考になります。
参考になる情報 ▶︎豪雨のメカニズム