学科一般~過去問私的解説&考察~第62回気象予報士試験・問15

15:水防法の規定

国の機関が行う洪水予報等に関する水防法の規定について述べた次の文章の下線部(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

気象庁長官は、気象等の状況により洪水、津波又は高潮のおそれがあると認められるときは、その状況を(a)内閣総理大臣及び関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ(b) 報道機関の協力を求めて、これを市町村長に周知させなければならない。

国土交通大臣は、二以上の都府県の区域にわたる河川その他の流域面積が大きい河川で洪水により(c)国民経済上重大な損害を生ずるおそれがあるものとして指定した河川について、気象庁長官と共同して、

洪水のおそれがあると認められるときは水位又は流量を、はん濫した後においては水位若しくは流量又ははん濫により浸水する区域及びその水深を示して当該河川の状況を(d)関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ(b) 報道機関の協力を求めて、これを市町村長に周知させなければならない。

④ (a)誤,(b)誤,(c)正,(d)正

水防法 第三章 第十条 第一項より

気象庁長官は、気象等の状況により洪水、津波又は高潮のおそれがあると認められるときは、その状況を国土交通大臣及び関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(以下「報道機関」という。)の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。

引用元:水防法

上記より

(a)の「内閣総理大臣及び関係都道府県知事」は誤りで、正しくは「国土交通大臣及び関係都道府県知事」です。

もう一つ。

(b)の「 報道機関の協力を求めて、これを市町村長に」は誤りで、正しくは「報道機関の協力を求めて、これを一般に」です。

水防法 第三章 第十条 第一項

続いて・・・

水防法 第三章 第十条 第二項より

国土交通大臣は、二以上の都府県の区域にわたる河川その他の流域面積が大きい河川で洪水により国民経済上重大な損害を生ずるおそれがあるものとして指定した河川について、気象庁長官と共同して、洪水のおそれがあると認められるときは水位又は流量を、はん濫した後においては水位若しくは流量又ははん濫により浸水する区域及びその水深を示して当該河川の状況を関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ報道機関の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。

引用元:水防法

上記より

(c)の「国民経済上重大な損害を生ずるおそれがあるものとして指定した河川」は正しいです。

また

(d)の「関係都道府県知事」も正しいです!

水防法 第三章 第十条 第二項

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