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問4:雲粒子とエーロゾル
大気中の雲粒子とエーロゾルについて述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a) 一般に、海洋上では陸上に比べて単位体積に含まれるエーロゾルの数が少なく、より大きな粒径の雲粒子が存在する。
(b)水溶性のエーロゾルの働きによって大気中に発生した水滴は、化学物質が溶解しているため、相対湿度が100%未満でも水滴として存在できる場合がある。
(c)一般に、大気中の氷晶核の数は凝結核の数に比べて少ない。
(d)過冷却水滴を含む雲の中で、水滴よりも氷晶のほうが速く成長するのは、0°C未満では、氷面に対する飽和水蒸気圧が水面に対するものより高いからである。
① (a)正,(b)正,(c)正,(c)誤
海洋上には海水の飛沫から生まれたエーロゾルがあり、エーロゾルとしては大きいのですが
エーロゾルの数は陸上の方が多いのです。(地表面付近では)
よって(a)の「 一般に、海洋上では陸上に比べて単位体積に含まれるエーロゾルの数が少なく、より大きな粒径の雲粒子が存在する。」は正しい。
水溶性のエーロゾルとは、水と仲良しのエーロゾルと思ってもらってOK。
仲が良くて離れたくないので、相対湿度が100%未満(90%とか)でも、エーロゾルと離れて水蒸気に戻ることを嫌がります。
だから(b)の「水溶性のエーロゾルの働きによって大気中に発生した水滴は、化学物質が溶解しているため、相対湿度が100%未満でも水滴として存在できる場合がある。」は正しい。
一般的に、氷晶核と凝結核、どちらが多いのかー?
氷晶核の数は凝結核に比べて、ずっと少ない。(一般的に)
よって(c)の「一般に、大気中の氷晶核の数は凝結核の数に比べて少ない。」は正しい。
「一般気象学(第2版)」 p 92〜
氷面に対する飽和水蒸気圧は、水面に対する飽和水蒸気圧より低いです。
水面の飽和水蒸気圧 > 氷面の飽和水蒸気圧
つまり、氷晶と水滴の両方が存在する場合、飽和水蒸気圧が低い方が先に成長するので
(d)の「過冷却水滴を含む雲の中で、水滴よりも氷晶のほうが速く成長するのは、0°C未満では、氷面に対する飽和水蒸気圧が水面に対するものより高いからである。」は誤り。
「一般気象学(第2版)」 p 94 〜
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