学科専門~過去問私的解説&ヒント~第52回気象予報士試験

問6:天気予報ガイダンスについて!簡単な〇X問題♪

〇X問題は時間かけるべからず。(本番では、知らない内容なら飛ばします)

ちゃっちゃと問題文の要点をつかみましょう!

気象庁が作成している天気予報ガイダンスについて述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組 み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。


(a) 天気予報ガイダンスは、数値予報モデルの系統誤差を統計的に補正することがで きるが、初期値の誤差に起因するランダム誤差を補正することは困難である。


(b) カルマンフィルターを用いたガイダンスでは、実況の観測データを用いて予測式 の係数を逐次更新しており、局地的な大雨など発生頻度の低い現象でも適切に予測 することができる。


(c) ニューラルネットワークを用いたガイダンスは、目的変数と説明変数が非線形関係 をもつ場合にも適用できる一方で、予測結果の根拠を把握することは困難である。

② (a)正,(b)誤,(c)正

天気予報ガイダンスは

  • 数値予報モデルの系統誤差を統計的に補正することができる
  • 初期値の誤差に起因するランダム誤差を補正することは困難

「数値予報モデルの系統誤差」っていうのは、数値予報のくせみたいなもので、例えば地形のモデルが実際とはちょっと違うことだったりします。

はれの
はれの

ランダム誤差っていうのは、例えば「数値予報の前線の位置ずれ」とか。

他には、「数値予報の天気(晴れ、曇り、雨)が外れてる」、はたまた「数値予報が短時間強雨をまったく表現していない」とか。

よって(a)は正しい!

そもそも初期値に誤差があると、そりゃあ「くせ」の問題でもないんだし、修正は難しいですよね。

簡単に言うと、カルマンフィルターを使うガイダンスでは・・・

  • 発生頻度の高い現象を予測するのが得意
    (実況の観測データを用いて予測式 の係数を逐次更新するから)
  • 発生頻度の低い大雨や強風などは苦手
    (たまに大きな数値が組み込まれると、その後の予測の精度が悪くなる)

よって(b)は誤り!

ややこしいけど、昔から度々出題されてることなので、頑張って覚えましょう!

ニューラルネットワークを用いたガイダンス

ニューラルネットワークは、説明変数(数値予報モデルの予測要素)と目的変数(予測したい天気要素)の関係が線形じゃなくてもOK。

よって(c)は正しい。

また、予測式が複雑なせいで、説明変数と予測結果との関係を把握することが難しいんです。

はれの
はれの

このへんの説明をきっちり書いてる参考書が少ない・・・

というより、試験が参考書の穴をついてくるみたい。

このへんの勉強は難しいけど、過去問を有効に使って頑張ろー!

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