学科専門~過去問私的解説&ヒント~第52回気象予報士試験

問2:サービス問題!気象レーダー観測の基本

よくある〇X問題です。

問題文の下線部が正しいかどうか?!

(a)問題文

(a) 気象レーダーは,発射した電波と戻ってきた電波の周波数のずれ(ドップラー効果) を利用して降水強度を観測する。

(a)は、間違いですね

気象レーダーのドップラー効果は、対象物の移動方向や移動速度を観測しているので、降水強度を観測しているわけじゃあありません〜

イラスト図解よくわかる気象学 専門知識編

178ページ〜「気象ドップラーレーダーについて」

(b)問題文

(b) 水平に発射された電波はほぼ直進するが,地表面が曲率をもっているため,気象 レーダーからの距離が遠くなるにつれて低い高度の降水粒子を観測できなくなる。

(b)は〇!

地球は丸いので、発射されたレーダーは距離が遠くなるにつれ、観測できる高度は高くなるんですよね。

イラスト図解よくわかる気象学 専門知識編

168ページ〜「気象レーダービームの高度のよる誤差」

(c)問題文

(c) 気象レーダーから発射された電波の伝搬経路上に山岳があるときは,他のレーダー データとの合成等を行わなければ,ほとんどの場合山岳の向こう側を観測できない。

(c)は〇!

気象レーダーの非降水エコーの中には、地形エコーってのがあって、山があると向こう側にレーダーは届かないのです。

イラスト図解よくわかる気象学 専門知識編

172ページ〜「地形エコー」

(d)問題文

(d) 気象レーダーで降水エコーが観測されていても,降水粒子が落下する途中で蒸発 したり下層の風に流されたりして,直下の地上で降水が観測されないことがある。

(d)は〇!

(b)でもあったように、気象レーダーは遠くにいくほど高いところを観測することになるので、蒸発前の降水粒子を観測しちゃうこともあるんですよ〜

イラスト図解よくわかる気象学 専門知識編

169ページ〜「気象レーダービームの高度による誤差」

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