学科専門~過去問私的解説&ヒント~第52回気象予報士試験

問4:数値予報の運動方程式(水平方向)

「数値予報で用いられる水平方向の運動方程式気象庁のモデルにおける取り扱いについて」の問題です。

(a),(b),(c)の下線部が正しいことを書いてるかどうか?!

集中してやっていきましょうー!

水平方向の運動方程式

水平速度の時間変化
= (第1項)移流による変化
+ (第2項)コリオリ力による変化
+(第3項)気圧傾度力による変化
+ (第4項)物理過程による変化

(a)問題文

(a) 総観規模の現象に対しては,コリオリ力と気圧傾度力がつりあう地衡風平衡近似 がよい精度で成り立つことから,それらの現象を主な予測対象とする全球モデルで は,上式の右辺の第 2 項と第 3 項を計算していない。

(a)の下線部は間違い!

全球モデルでは、(第2項)コリオリ力による変化と(第3項)気圧傾度力による変化を計算してます!

はれの
はれの

気圧傾度力、重要。

「総観規模の現象に対しては,コリオリ力と気圧傾度力がつりあう地衡風平衡近似 がよい精度で成り立つ」とはいえ、それは理論上の話。

はれの
はれの

本当のところ、コリオリ力と気圧傾度力が完全に釣り合ってるから計算しなくてOKよ!な〜んてことはありません!!!

気象庁のPDFにも記載されてます。→「全球モデルの改良と展望

(b)問題文

スケールの小さい現象ではコリオリ力の効果は小さいことから,それらの現象を 主な予測対象とする局地モデルでは,上式の右辺の第 2 項を計算していない。

(b)の下線部は間違い!

局地モデルで「コリオリ力による変化」を計算してないだと?!

局地予報と言っても、格子点の間隔2kmですからね!

表現するのは格子点間隔の5倍の10kmくらいですからね!

コリオリ力を無視できるはずもありません〜

(c)問題文

地表面付近における乱流の効果などの,格子間隔より小さいスケールの現象の効果は,上式の右辺の第 4 項の中で計算されている。

(c)の下線部は〇!

第4項っていうのは「物理過程による変化」のこと。

物理過程による変化」ってなんのことかというと・・・

はれの
はれの

格子点間隔よりも小さな現象の効果のこと。

だからそう言ってるじゃないか!ってことで、〇ですね。(о´∀`о)

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