学科専門~過去問私的解説&ヒント~第52回気象予報士試験

問7:サービス問題!気象衛星可視画像の見方

各問題文の下線部のところが〇かXかで答えます。

図は、2 月のある日の気象衛星可視画像である。この画像に見られる現象について述べ た次の文(a)~(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。


(a) 領域Aの雲パターンはLモードと呼ばれる。大気下層の風向とほぼ平行な走向を もつ筋状雲である。


(b) 領域Bの帯状に広がる発達した雲域はJPCZに伴うものであり、積乱雲などを伴っ て顕著な降雪・雷・突風などを引き起こすことがある。


(c) 領域Cの雲パターンはTモードと呼ばれる。大気下層の風向とほぼ直交する走向 をもつ筋状雲である。

① (a)正,(b)正,(c)正 または

④ (a)誤,(b)正,(c)誤

はれの
はれの

この問題文にある「走向」が「走行」だったら答えが変わってしまうので、出題者のミス・・・ですかね。

(a)の「 領域Aの雲パターンはLモードと呼ばれる。大気下層の風向とほぼ平行な走向を もつ筋状雲である。」・・・この問題ね、「走行」だったら〇です!

「走向」だったら間違いです。

はれの
はれの

地学で「走向」って言ったら、「傾斜に直角な向き」のことなので、「走行」と90度ちがいますね。

問題文は「走向」なので、(a)は間違いって思っても仕方ないです。

次・・・(b) の「領域Bの帯状に広がる発達した雲域はJPCZに伴うものであり,積乱雲などを伴っ て顕著な降雪・雷・突風などを引き起こすことがある。」は、正しいです。

JPCZは「Japan sea Polar air mass Convergence Zone」の略で、日本語では「日本海寒帯気団収束帯」です。

中国大陸の山のせいで、二手に別れた寒気の流れが、日本海上で再び出会ってこんにちは→帯状にできる収束域のことです。

このJPCZがあると、特に荒れた天気になりますね。

次・・・(c)の「 領域Cの雲パターンはTモードと呼ばれる。大気下層の風向とほぼ直交する走向 をもつ筋状雲である。」について・・・

また出ましたね、「走向」。

気を取り直して〜「Tモード」とは、Transverse-modeのことで、「季節風の吹き出し方向に対してほぽ直交する方向にロ一ル軸をもつ大規模な雪雲のことです。

はれの
はれの

いわゆる冬の筋状の雲と、90度違うシマシマ模様に見える雲域のことですね。

これ、「走向」「走行」でも〇かと思うし、問題文作った人はおそらく「走行」のつもりで書いたと思うんですよね。

そんなわけで、ややこしいですが・・・

私は問7は①が正解で良いと思います。

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