学科一般~過去問私的解説&ヒント~第59回気象予報士試験・問9

9:ガストフロント

問題文

ガストフロントについて述べた次の文章の下線部(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

発達した積乱雲の中で降水を伴う下降流が生じ、地表面まで達すると外出流となって周囲に広がっていくことがある。ガストフロントは(a)この外出流の先端が周囲の空気と衝突する部分に形成される。ガストフロントに沿って地表では突風が吹くことがあり、また、アーク雲と呼ばれる雲が発生することがある。ガストフロントの通過とともに地表では(b)気圧が下降する。積乱雲直下からのガストフロントの到達距離は(c)最大で3km程度である

③ (a)正,(b)誤,(c)誤

(a)ガストフロントの構造

問題文の通りです。

ガストフロントは発達した積乱雲の中で生じた冷気が下降流となります。

下降流は地表面にぶつかった後、水平方向に広がり、その先端が周囲の空気とぶつかる部分が「ガストフロント」なのです。

はれの
はれの

ちなみにアーク雲は、ガストフロントによって持ち上げられた(相対的な)暖気によって形成され、上空から見たら弧のような形状になる雲のことです。

アーク雲イメージ(上空から見た図)
アーク雲イメージ(横から見た図)

あなたは理解されてるとは思いますが、アークの形は状況によりオリジナルな形になります。(下の動画を参照してください。)

(b)ガストフロントと気圧

ガストフロントは冷気による突風なので、気圧は下がるのではなく、上がると想像できます。

「一般気象学」によると、最大で4hPa上昇した記録があるようです。

(c)ガストフロントの到達距離

ガストフロントは発生位置より数十km先まで到達することがあります。

「最大で3km」は短すぎですね。

ここに書いてあるよ

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