学科専門~過去問私的解説&ヒント~第57回気象予報士試験

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問13:予報精度の評価

問題文

下表は予報区Aと予報区Bにおける降水の有無の予報と実況の分割表である。これらの表を用いた予報精度の評価について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)「降水あり」予報の適中率は、予報区Aより予報区Bの方が高い。

(b)降水の有無の適中率は、予報区Aより予報区Bの方が高い。

(c)降水ありのスレットスコアは、予報区Aより予報区Bの方が高い。

② (a)正,(b)正,(c)誤

(a)「降水あり」予報の適中率

「降水あり」予報の適中率は、「降水あり」と予報した場合に実際に降水があったかどうかの適中率のことです。

予報区Aで「降水あり」と予報されたのは10回。

実際に降水があったのは5回。

予報区Aでの「降水あり」予報の適中率・・・5 / (5+5) = 0.5

予報区Bで「降水あり」と予報されたのは6回。

実際に降水があったのは4回。

予報区Bでの「降水あり」予報の適中率・・・4 / (4+2) = 0.666666………

だから(a)「「降水あり」予報の適中率は、予報区Aより予報区Bの方が高い。」は正しい!

(b)降水の有無の適中率

では「降水の有無」の適中率の計算をしてみましょう。

予報区Aでの「降水の有無」の適中率・・・( 5 + 75 ) / (5+5+15+75) = 80 /100

予報区Bでの「降水の有無」の適中率・・・( 4 + 80 ) / (4+2+14+80) = 84 /100

上記の計算より(b)の「降水の有無の適中率は、予報区Aより予報区Bの方が高い。」は正しい!

(c)スレットスコア

「降水あり」のスレットスコアの計算をしてみましょう。

予報区Aの「降水あり」のスレットスコア・・・5 / (5 + 5 + 15) = 5 / 25 = 1 / 5

予報区Bの「降水あり」のスレットスコア・・・4 / (4 + 2 + 14) = 4 / 20 = 1 / 5

スレットスコアを計算した結果、予報区AとBで同じ値になりました。

だから(c)の「降水ありのスレットスコアは、予報区Aより予報区Bの方が高い。」は誤り!

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