学科一般~過去問私的解説&ヒント~第55回気象予報士試験

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問5:地球の大気に関わる放射について

問題文

地球の大気に関わる放射について述べた次の文(a)〜(d)の正誤について,下記の1〜 5の中から正しいものを 1 つ選べ。

(a) 太陽放射エネルギーの約半分は可視光線域に含まれるが,太陽放射エネルギーの スペクトルのピークは紫外線域にある。

(b) 宇宙から大気層に下向きに入ってくる⻑波放射はなく,また宇宙へ上向きに出て いく短波放射もない。

(c) アルベドは大気上端における上向きの⻑波放射エネルギーを下向きの短波放射エ ネルギーで割った値である。

(d) 北半球の夏至の日の 24 時間に大気上端の水平な単位面積に入射する太陽放射エ ネルギー量は,北極点の方が赤道上の地点よりも多い。

① (a)のみ正しい
② (b)のみ正しい
③ (c)のみ正しい
④ (d)のみ正しい
⑤ すべて誤り

④ (d)のみ正しい

(a)太陽放射

太陽放射の約半分は可視光線域なのは、その通り!

残りの半分は赤外線域と紫外線域と考えていいですが、大部分は赤外線域です。

太陽放射の紫外線域は約7%。

だから(a)の「 太陽放射エネルギーの約半分は可視光線域に含まれるが,太陽放射エネルギーの スペクトルのピークは紫外線域にある。」は誤り。

はれの
はれの

正しくは「可視光線域」ですね。

(b)短波放射・長波放射

短波放射・長波放射っていうのは相対的な表現で

地球放射に対して太陽放射が短波放射と表現され、太陽放射に対して地球放射が長波放射と表現されるわけです。

で!

はれの
はれの

太陽の日差しでジリジリする暑さ(熱さ?)って、あれは波長の長い方の電磁波なんだよ。

だから(b)の「 宇宙から大気層に下向きに入ってくる⻑波放射はなく,また宇宙へ上向きに出て いく短波放射もない。」は誤り!

(c)アルベド

「アルベド」は反射放射量を入射放射量で割った値。

だから(c)の「 アルベドは大気上端における上向きの⻑波放射エネルギーを下向きの短波放射エ ネルギーで割った値である。」は誤り!

(d)夏至の北極で…

北半球が夏至の時、北極では一日中地平線から23.5°の高さに見えます。

はれの
はれの

この日、地球上で最も「1日あたりに受ける太陽エネルギーが多い場所」は北極になるんです。(一般気象学:図5•5参照)

だから(d)の「 北半球の夏至の日の 24 時間に大気上端の水平な単位面積に入射する太陽放射エ ネルギー量は,北極点の方が赤道上の地点よりも多い。」は正しい!

ここに書いてあるよ
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