学科専門~過去問私的解説&ヒント~第53回気象予報士試験

第53回気象予報士試験学科専門知識解説

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問6:数値予報プロダクトの利用について

【問題文】

気象庁の数値予報プロダクトの利用にあたって留意すべき事項について述べた次の文 (a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の1〜5の中から 1 つ選べ。

(a) 数値予報モデルで計算される地上気温は,水平解像度にあわせたモデルの地形に 応じて算出されるため,実際の気温に対して系統的な誤差をもつ場合がある。

(b) 水平解像度2kmの局地モデルは,発達した積乱雲による大雨などの局地的な現象 をある程度表現できるが,予測結果については,位置のずれや時間のずれを考慮す る必要がある。

(c) アンサンブル予報におけるすべてのメンバーの予報を平均した予報結果は,個々の メンバーのどの予報結果よりも常に精度が良い。

②  (a)正,(b)正,(c)誤

はれの
はれの

数値予報プロダクトっていうのは、「数値予報の結果できあがったもの」ってことです。

例えば

  • 週間予報ガイダンス
  • 降水ガイダンス
  • 気温ガイダンス

などのことを「プロダクト」だと思ってOK。

問題をわかりやすい言葉に変えると

色々ある数値予報ガイダンスについて、留意すべき事項→気にした方が良いことって何でしょうか?

ですね。

(a)数値予報では実際の地形は再現できてない!

数値予報は、実際の地形に近い…でも実際の地形とは違うモデルを使って計算するので、どうしても実際に観測される気温とは違ってきますよねー。

(b)予測結果の「位置」&「時間」のズレ

答えは気象庁の資料の中にある!→局地モデルの特性と利用上の留意点

(c)アンサンブル予報についての知識を問われてる!

アンサンブル予報は、初期値の少しずつ違う予報をたくさん集めて、結果と統計的に処理した予報のことです。

問題で問われているのは、たくさんある予報結果の平均値は、個々の予報値より「いつも精度の良い予報ができる!」というのが正しいのか?ってことです。

はれの
はれの

平均値は、たくさんある予報値の誤差を修正して予報としての精度が向上したとしても、必ず実際の観測値に近くなるわけではないです。

「イラスト図解 よくわかる気象学 専門知識編」のどこに書いてある?

212ページ〜

241ページ, 328ページ

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