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問3:水蒸気圧と混合比
問題文
気圧850hPa,温度 5℃ の空気塊の飽和水蒸気圧をA,飽和混合比を B とする。このとき,次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを,下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a)気圧800hPa,温度 5℃ の空気塊の飽和水蒸気圧は A よりも大きい。
(b)気圧850hPa,温度 10℃ の空気塊の飽和混合比は B よりも大きい。
(c)気圧900hPa,温度 5℃ の空気塊の飽和混合比は B よりも大きい。
④ (a)誤, (b)正, (c)誤
混合比については、エマグラムを見たら感覚を掴めると思います。
飽和混合比は、気温が同じなら気圧が低いほど高くなります。
飽和混合比
水蒸気の密度と乾燥空気の密度の混合比です。
気温が同じなら・・・
- 気圧が高い方が、飽和混合比は低くなる。
- 気圧が低い方が、飽和混合比は高くなる。
気圧が同じなら・・・
- 気温が高い方が、飽和混合比は高くなる。
- 気温が低い方が、飽和混合比は低くなる。
一方、飽和水蒸気圧は気温で変化しますが、気圧では変わらないです。
飽和水蒸気圧が気圧と関係ないって理由は、飽和水蒸気圧の計算式を見てみるとわかるかな。
- T:温度(K)
はれの
expっていうのは、指数関数(exponential)のこと。
「expA」は、eのA乗って意味です。
そんなわけで、気温が同じなら異なる気圧でも、飽和水蒸気圧は同じはず。
以上のことがわかっていれば、問題は解けますね。(о´∀`о)
- (a)気圧800hPa,温度 5℃ の空気塊の飽和水蒸気圧は A よりも大きい?
- 誤:温度が同じなら気圧が低くなっても飽和水蒸気圧は同じなので誤り。
- (b)気圧850hPa,温度 10℃ の空気塊の飽和混合比は B よりも大きい?
- 正:同じ気圧で温度が高いと飽和混合比は大きくなる。
- (c)気圧900hPa,温度 5℃ の空気塊の飽和混合比は B よりも大きい?
- 誤:同じ温度の場合、気圧が高くなると飽和混合比は小さくなる。
はれの
雑な説明で恐縮ですが・・・
気圧が同じで気温が高い場合、空気の密度は小さく(隙間があるってこと)、含有可能な水蒸気の量は増えます。
一方、気温が同じで気圧が大きければ、空気の密度が高いイメージなので(隙間が少ないってこと)、含有可能な水蒸気の量が減ります。
ここに書いてあるよ
「一般気象学(第2版)」 p59~63