学科一般~過去問私的解説&考察~第64回気象予報士試験・問2

問2:熱力学/相対湿度

高度1000m にある、気圧900hPa、温度 18℃の水蒸気で飽和した空気塊を、気圧 1013hPa の高度0m まで、周囲の空気と混合することなく断熱的に下降させたときの相対湿度の値に最も近いものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

ただし、空気塊は水滴 を含んでおらず、水蒸気の混合比wは水蒸気圧e、気圧pを用いて w= 0.622e/pで近 似できるものとする。

また、乾燥断熱減率は10℃/km、湿潤断熱減率は6℃/km とし、温度と飽和水蒸気圧の関係は次の表のとおりとする。

② 62%

まず「高度1000m にある、気圧 900hPa、温度 18℃ の水蒸気で飽和した空気塊」は飽和しているので、問題の表から水蒸気圧を求めます。→気温が18℃ なので21hPaですね。

次に、この空気塊を高度0mまで断熱的に下降させます。

問題文より乾燥断熱減率は 10℃/km なので、この空気塊を高度 0m に下降させた時の気温は(18 + 10)℃で 28℃ になります。

28℃ の時の飽和水蒸気圧は 38hPa なので、混合比を使って相対湿度を計算していきます。

混合比は、全体の気圧や気温が変わっても、水蒸気の出入りがない限り保存されます。

※ ● = 当該空気塊の気圧が1013hPaの場合の水蒸気圧

はれの
はれの

上記の計算より、答えは②の 62%!

ここをしっかり勉強しておこう!

▶︎相対湿度
▶︎混合比
▶︎飽和水蒸気圧

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