学科専門~過去問私的解説&考察~第60回気象予報士試験・問9

9:⽇本海寒帯気団収束帯(JPCZ)

 ⽇本海寒帯気団収束帯(JPCZ)について述べた次の⽂章の下線部(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1 つ選べ。 

⽇本海寒帯気団収束帯(JPCZ)は、冬の⽇本海で、寒気の吹き出しに伴って形成され る、(a) ⻑さが1000km 程度の収束帯である。

強い寒気が南下した時に、収束帯付近で 対流雲が組織的に発達し、陸地にかかると局地的に⼤雪をもたらすことがある。

このような⼤雪は、(b) 北陸から東北地⽅の⽇本海側にかけての地域で発⽣することが多く、 近畿以⻄の⽇本海側ではほとんど⾒られない

この収束帯の形成には、(c) 季節⾵が朝鮮半島の北にある⼭岳で2 つに分かれ、⾵下の⽇本海の上で合流することのほか、海岸線の形や海⾯⽔温による気団変質の⾮⼀様性なども効いている。

② (a)正,(b)誤,(c)正

近年一般の方にも浸透しつつある「⽇本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」についての問題です。

⽇本海寒帯気団収束帯(JPCZ)は、「冬季に日本海で形成される長さ 1000 km 程度の収束帯」のことなので(a)の「⻑さが1000km 程度の収束帯」は正しい。

次、JPCZによる⼤雪は日本海側で見られ、北陸でもよく大雪になるけど、近畿以西でも度々大雪になります。

だから(b)北陸から東北地⽅の⽇本海側にかけての地域で発⽣することが多く、 近畿以⻄の⽇本海側ではほとんど⾒られない。」は誤り。

またJPCZは、北西方向から吹く季節風が朝鮮半島の白頭山や長白山脈で分かれ、風下の日本海で合流することによって形成されるので、(c)の「季節⾵が朝鮮半島の北にある⼭岳で2 つに分かれ、⾵下の⽇本海の上で合流する」は正しい!

【晴野が解いてみた】第60回の気象予報士試験の学科試験「予報業務に関する一般知識」はこちら
↓ ↓ ↓

その他の過去問を解いてみた記事はこちらからどうぞ
↓ ↓ ↓