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問 3:ラジオゾンデ
気象庁が⾏っているラジオゾンデを⽤いた⾼層気象観測について述べた次の⽂(a)〜(d) の正誤について、下記の①〜⑤の中から正しいものを1 つ選べ。
(a) GPS ゾンデによる観測では、GPS 信号から得られた情報やゾンデ本体のセンサー で観測した気温と湿度を⽤いて、気圧値を求めている。
(b) GPSゾンデによる観測では、GPS 信号から得られた情報を⽤いて、上空の⾵向・⾵速を求めている。
(c) 昼間の観測では、⽇射の影響により温度計センサーが⼤気の温度より⾼い値を⽰ すことがあるため、温度計センサーの値に⽇射の影響を補正して気温の値としている。
(d) ラジオゾンデ観測で得られた観測データにおいて、気温や湿度、⾵の鉛直分布の 特徴を再現できるように選択された上空の観測点のことを「特異点」という。
① (a)のみ誤り
② (b)のみ誤り
③ (c)のみ誤り
④ (d)のみ誤り
⑤ すべて正しい
⑤ すべて正しい
GPSゾンデでは、気圧計のあるものと、そうでないものがあるようです。
気圧計のないゾンデは、ゾンデからの高度データから静力学平衡の式と気体の状態方程式を利用して気圧を求めると書籍などには記載されています。
ちなみに気象庁のホームページでは、下記のようにあっさりした説明です。
気象庁で使用しているラジオゾンデは、気圧計を持たない代わりに、受信したGPS信号から計算される高度を用いて気圧を求めていますが、内部に気圧計を持ち、気圧を直接測定するものもあります。
引用:気象庁
ともかく、(a)の 「GPS ゾンデによる観測では、GPS 信号から得られた情報やゾンデ本体のセンサー で観測した気温と湿度を⽤いて、気圧値を求めている。 」は正しい!で良いと思います。
GPSゾンデでは、GPS信号から風向・風速を求めています。
だから(b)の「 GPSゾンデによる観測では、GPS 信号から得られた情報を⽤いて、上空の⾵向・⾵速を求めている。 」は正しい。
GPSゾンデの温度センサーは剥き出しのため、直射日光を浴びてしまいます。
なので、日射補正してます。(上空ほど補正量は増えます。)
だから(c)の「 昼間の観測では、⽇射の影響により温度計センサーが⼤気の温度より⾼い値を⽰ すことがあるため、温度計センサーの値に⽇射の影響を補正して気温の値としている。 」は正しい。
ゾンデで得られた観測データを解析する時、大気の鉛直構造を正確に再現できるように「指定気圧面」と「特異点」のデータを記録するそうです。
この「特異点」とは…
- 各要素の開始点や観測最終点
- 顕著な変化があった変化点
- 観測できなかった層の上下端
- 20hPa以上の逆転層・等温層の上下端
- 最大風速・極大風速の観測点
だから(d)の「 ラジオゾンデ観測で得られた観測データにおいて、気温や湿度、⾵の鉛直分布の 特徴を再現できるように選択された上空の観測点のことを「特異点」という。 」は正しい。
イラスト図解 よくわかる気象学【専門知識編】p 80 〜
らくらく突破 気象予報士かんたん合格テキスト<学科専門知識編> p 131 〜
【オンスク.JP】 「気象予報士講座 専門知識講座」第 3 章
【晴野が解いてみた】第60回の気象予報士試験の学科試験「予報業務に関する一般知識」はこちら
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