学科専門~過去問私的解説&考察~第60回気象予報士試験・問6

6:解析雨量と降水短時間予報

気象庁が作成している解析⾬量と降⽔短時間予報について述べた次の⽂(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1 つ選べ。 

(a) 解析⾬量は、気象レーダーと⾬量計の観測データを組み合わせて作成しているの で、解析される降⽔量は⼀般に、陸上よりも海上で誤差が⼤きい。 

(b) 1〜6 時間先の降⽔短時間予報では、降⽔域の移動の予測には数値予報モデルで予 測された⾵のみを⽤いている。 

(c) 7〜15 時間先の降⽔短時間予報は、メソモデルの降⽔予測の結果だけでなく、局地モデルや全球モデルの降⽔予測の結果も組み合わせて作成している。 

③ (a)正,(b)誤,(c)誤

(a)陸上と海上の解析雨量

(a)はその通り。

「解析⾬量は、気象レーダーと⾬量計の観測データを組み合わせて作成しているの で、解析される降⽔量は⼀般に、陸上よりも海上で誤差が⼤きい。 」をそのまま覚えましょう〜。

(b)降水域の移動の予測

第58回の試験でも似たような問題が出てました。

6時間先までの降水短時間予報は、初期時刻に近い時刻の予報ほど、実況からの補外型で予測しています。

予報する時間用いるもの詳細
3時間先まで補外予測
数値予報
補外予測(外挿)に重みを置いて予報
3~6時間先まで補外予測
数値予報
数値予報に重みを置いて予報
7~15時間先まで数値予報数値予報で予報

だから(b)の「 1〜6 時間先の降⽔短時間予報では、降⽔域の移動の予測には数値予報モデルで予測された⾵のみを⽤いている。 」は誤り。

(c)7〜15 時間先の降⽔短時間予報

降水短時間予報の7時間先から15時間先までの予測では、メソモデルと局地モデルを用いています

全球モデルは使ってません。

だから(c)の「 7〜15 時間先の降⽔短時間予報は、メソモデルの降⽔予測の結果だけでなく、局地モデルや全球モデルの降⽔予測の結果も組み合わせて作成している。」は誤り。

【晴野が解いてみた】第60回の気象予報士試験の学科試験「予報業務に関する一般知識」はこちら
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