学科一般~過去問私的解説&ヒント~第58回気象予報士試験

10:成層圏突然昇温

問題文

成層圏突然昇温について述べた次の文章の空欄(a)〜(c)に入る語句の組み合わせとして適切なものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

成層圏突然昇温は成層圏の気温が短期間に急激に上昇する現象で、対流圏からのプラネタリー波の伝播による(a)の減速とその結果として成層圏大気の(b)運動により引き起こされる、北半球全域に及ぶ成層圏循環の変動に伴うものである。(a)の減速は(c)から始まるので、気温の上昇も(c)ほど早く始まる。

② (a)西風, (b)下降, (c)上層

成層圏でプラネタリー波が蛇行しながら上層に伝わるとき、逆方向の力により風速が弱まります。

この風は地衡風なので、風速が弱まることでコリオリの力と気圧傾度力のバランスが崩れ、コリオリ力が弱まり、気圧傾度力が相対的に強くなります。

その結果、空気分子の減少した部分を埋めるために下降流が生じ、断熱圧縮により突然昇温が起きます。(と…一般気象学で説明されています。(-。-;)

上記の現象は上層から徐々に下層に伝わっていくので、(a)は「西風」、(b)は「下降」、(c)は「上層」となるわけです。

はれの
はれの

詳しくは「一般気象学」の264ページを読んで!

ここに書いてあるよ
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11:温暖化

問題文

温室効果ガスについて述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)二酸化炭素は、太陽放射のスペクトルの極大付近の波長帯に強い吸収帯を持ち、その大気中濃度は、化石燃料の燃焼、セメント生産、森林伐採などの土地利用の変化などにより増加している。

(b)メタンは、湿地帯や水田での有機物の分解、畜産動物の腸内発酵、天然ガスの採掘などにより発生し、その温室効果は同じ分子数で比べると二酸化炭素より小さい。

(c)一酸化二窒素は、海洋や土壌から、あるいは窒素肥料の使用や工業活動に伴って放出される。

(d)フロンなどハロカーボン類の温室効果は、同じ分子数で比べると二酸化炭素に比べて大きく、わずかな増加でも地球温暖化への影響は大きい。

④ (a)誤, (b)誤, (c)正, (d)正

(a)二酸化炭素

二酸化炭素の濃度が増加している理由は、「化石燃料の燃焼、セメント生産、森林伐採などの土地利用の変化などによる」はその通りなんですが、吸収する波長帯は赤外放射です。

だから(a)の「二酸化炭素は、太陽放射のスペクトルの極大付近の波長帯に強い吸収帯を持ち、その大気中濃度は、化石燃料の燃焼、セメント生産、森林伐採などの土地利用の変化などにより増加している。」は誤り。

はれの
はれの

太陽放射の極大付近の波長帯は、短波放射でしたよね。

(b)メタン

メタン発生源については、その通り。

ただ温室効果は同一分子数で比べると、二酸化炭素の25倍もあります。

だから(b)の「メタンは、湿地帯や水田での有機物の分解、畜産動物の腸内発酵、天然ガスの採掘などにより発生し、その温室効果は同じ分子数で比べると二酸化炭素より小さい。」は誤り。

(c)一酸化二窒素

一酸化二窒素の発生源は

  • 海洋や土壌
  • 窒素肥料の使用
  • 工業活動に伴って放出

などです。

よって、(c)の「一酸化二窒素は、海洋や土壌から、あるいは窒素肥料の使用や工業活動に伴って放出される。」は正しい!

(d)フロン

フロンなどのハロカーボン類の地球温暖化係数(二酸化炭素を基準とした温暖化効果の係数)は、種類によりますが数十倍から一万倍を超えます。

だから(d)の「フロンなどハロカーボン類の温室効果は、同じ分子数で比べると二酸化炭素に比べて大きく、わずかな増加でも地球温暖化への影響は大きい。」は正しい。

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12:予報業務の許可制度

問題文

予報業務の許可制度について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)予報業務の許可を受けるには、当該予報業務の目的及び範囲に係る気象庁の警報事項を迅速に受けることができる施設及び要員を有しなければならない。

(b)気象の予報業務の許可を受けた者は、予報業務を行った場合は、予報事項の内容や発表時刻、予想を行った気象予報士の氏名を記録し、保存しなければならない。

(c)リゾート会社との契約によりスキー場の運営に用いる気象の予報を提供する業務について許可を受けているものが、 予報業務の目的を変更して新たに一般向けの気象庁の予報をインターネットで提供する業務を始めようとする場合は、 気象庁長官の認可を受けなければならない。

① (a)正, (b)正, (c)正

(a)許可を受けるために必要な要件

(a)の「予報業務の許可を受けるには、当該予報業務の目的及び範囲に係る気象庁の警報事項を迅速に受けることができる施設及び要員を有しなければならない。」はその通り!

過去、何度も出題されている内容です。

気象業務法 第三章 第一八条の二

(b)記録しなければならないこと

(b)の「気象の予報業務の許可を受けた者は、予報業務を行った場合は、予報事項の内容や発表時刻、予想を行った気象予報士の氏名を記録し、保存しなければならない。」はその通り!

同じような問題が、過去に出題されたことありますね。

気象業務法 第三章 第十二条の二

(c)予報の目的変更

(c)の「リゾート会社との契約によりスキー場の運営に用いる気象の予報を提供する業務について許可を受けているものが、 予報業務の目的を変更して新たに一般向けの気象庁の予報をインターネットで提供する業務を始めようとする場合は、 気象庁長官の認可を受けなければならない。」は、予報業務の目的の変更なので、その通り!

はれの
はれの

独自の予報ではなく、「気象庁の予報を提供する」というところが引っ掛け問題なのかな?!

気象業務法 第三章 第十九条

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