学科一般~過去問私的解説&ヒント~第58回気象予報士試験

7:鉛直流・渦度

問題文

大気中に図(左)のような高さが1km、東西および南北方向の長さが10kmで、4つの側面がそれぞれ東西南北を向いた立方体の領域があり、上面からは下向きに1m/sの鉛直流が、また東西南北の各側面には図(右)の( ) に示す東向きを正とする東西成分、北向きを正とする南北成分の水平風が、いずれも各面に一様に吹いている。

この領域の底面で一様に吹いていると仮定した場合の鉛直流の向き及び大きさと、領域で平均した渦度の鉛直成分の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

ただし、空気の密度は一定であり、渦度の鉛直成分は上向きを正とする。

⑤ 底面の鉛直流:下向き 0.8m/s

渦度の鉛直成分: -5 × 10-4/s

上面の鉛直流と水平面の風から、底面の鉛直流は下向きだとわかる。

また底面の鉛直流は、上面からの下向きの鉛直流より小さいと推測できる。

よって、①②③は除外。

次に渦度の計算をする。

はれの
はれの

答えは⑤ですね。

ここに書いてあるよ
広告

8:ブロッキング高気圧

問題文

中高緯度偏西風帯のジェット気流が大きく南北に蛇行・分流し、その状態が概ね一週間以上の長い期間にわたって続くときに見られるブロッキング高気圧について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)ブロッキング高気圧が発生すると、周辺を含めて同じような気圧配置が長期間続き、長雨や高温などの異常天候が起こりやすい。

(b)ブロッキング高気圧が発生するときは、低緯度側に切離低気圧を伴うことがある。

(c)地形の影響により南半球よりも北半球の方がブロッキング高気圧が発生しやすい。

(d)ブロッキング高気圧は東西方向に数100km〜1000km程度の広がりを持つ停滞性の現象である。

① (a)正, (b)正, (c)正, (d)誤

(a)ブロッキング高気圧は長寿

(a)の「ブロッキング高気圧が発生すると、周辺を含めて同じような気圧配置が長期間続き、長雨や高温などの異常天候が起こりやすい。」は正しいです!

梅雨時期〜夏季にオホーツク海高気圧が形成され、長く居座り北日本の天気に影響することがありますよね。

あれもブロッキング高気圧です。

(b)陰陽ブロッキング

ブロッキング高気圧と切離低気圧

(b)の「ブロッキング高気圧が発生するときは、低緯度側に切離低気圧を伴うことがある。」はその通り。

「卵が先か、鶏が先か」みたいな話ですが、切離低気圧が発生するときはブロッキング高気圧も同時に発生することが多いです。

「お天気の科学」(一般気象学の著者・小倉義光さんの著書)にそのまんま記載されています。

(c)熱や凸凹に影響されます

大陸や海洋上の加熱、ヒマラヤ山脈、チベット高原など山岳の影響で、北半球の方が南半球よりジェット気流が蛇行しやすいのはご存知ですよね。

ジェット気流が蛇行すると・・・ブロッキング高気圧が発生しやすいです。

だから(c)の「地形の影響により南半球よりも北半球の方がブロッキング高気圧が発生しやすい。」は正しい!

(d)ブロッキング高気圧のサイズ

(d)の「ブロッキング高気圧は東西方向に数100km〜1000km程度の広がりを持つ停滞性の現象である。」は誤り。

ブロッキング高気圧の水平スケールは、10,000kmくらい。

はれの
はれの

数100km〜1000km程度なのは、前線や台風、低気圧などです。

広告

9:海陸風

問題文

晴れた日の海陸風について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)一般に、陸面が湿っている場合は乾燥している場合より海風の風速が大きくなる。

(b)海風が吹いているとき、地表面付近では海上の気圧の方が陸上より高いが、海風層の上では気圧傾度が逆になり、陸から海に向かう反流といわれる風が吹く。

(c)海陸風の最大風速は、一般に、海風より陸風の方が大きい。

(d)一般に、海陸風の層の厚さは、海風より陸風の方が厚い。

③ (a)誤, (b)正, (c)誤, (d)誤

(a)湿っていたら

陸面が湿っていると、その水分が蒸発して水蒸気になるとき、空気中の熱が潜熱となると想像できますよね。

  • 湿っているとき→海風の風速小
  • 乾燥しているとき→海風の風速大

だから(a)の「一般に、陸面が湿っている場合は乾燥している場合より海風の風速が大きくなる。」は誤り。

(b)反流

海風と反流

(b)の「海風が吹いているとき、地表面付近では海上の気圧の方が陸上より高いが、海風層の上では気圧傾度が逆になり、陸から海に向かう反流といわれる風が吹く。」はその通り!

海風の上空では、海風と反対方向(不足した空気を補うように)の風が存在します。

はれの
はれの

「反流」のことですね。

(c)最大風速

海風は日中に発生し、陸風は夜間に発生します。

また夜間より日中の方が海と陸の気温差が大きくなるため、最大風速は陸風より海風の方が大きい。

だから(c)の「海陸風の最大風速は、一般に、海風より陸風の方が大きい。」は誤り。

(d)層の暑さ

(c)と同様の理由で、陸風より海風の方が規模が大きく、層も厚くなります。

だから(d)の「一般に、海陸風の層の厚さは、海風より陸風の方が厚い。」は誤り。

ここに書いてあるよ

▼問 10 以降は次のページをご覧ください。

1 2 3 4 5