この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
問 7:軸対象の低気圧の構造
図は、軸対称の気圧分布・風速分布をもつ低気圧の中心とその周辺の気温及び気圧の分布を、高度1000m から2000mの範囲で模式的に示したものである。この低気圧に伴う風と気圧について述べた次の文章の下線部(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
ただし、この低気圧の範囲では静力学平衡、及び傾度風平衡が成り立っており、コリオリパラメーターは一定、風向はどの高さでも同じとする。
また、以下の文では気圧差は高い気圧から低い気圧を引いた差であり、すべて正である。
傾度風平衡にあるこの低気圧においては(a)気圧傾度力がコリオリカと遠心力の和と釣り合っている。
また、この低気圧では、どの高度でも中心に近いほど高温であった。
このとき、2つの高度1000m、2000mで考えると、静力学平衡の仮定より、中心O の周辺の点R における2つの高度間の気圧差 ΔPR は、中心Oにおける2つの高度間の気圧差ΔPo より (b) 大きい。
このことから、高度2000mにおける2点でO’、R’間の気圧差ΔP2000 は高度 1000mの2点 O、R間の気圧差ΔP1000より (c)小さいことが分かる。
これらのことから、中心ほど高温で軸対称な分布を持つこの低気圧においては、高度が高くなるほど風速は(d)小さくなることが分かる。
① (a)正,(b)正,(c)正,(d)正
この軸対象の低気圧、熱帯低気圧だよね?
はい、やってみよう!
傾度風平衡にあるこの低気圧において、「気圧傾度力がコリオリカと遠心力の和と釣り合っている。」のはその通りなので、(a)は正しい。
次に、この低気圧を真っ二つに割って断面を見ます。
低気圧なんだから、中心ほど気圧は低く、問題文にあるように中心ほど高温ってことは等圧線が下の図のようになってるってことかなと。(超ざっくりな線でごめんよ)
ということは、 ΔPR はΔPo より「 大きい」ので、(b)も正しい。
次にΔP2000は、ΔP1000 より「小さい」ので(c)も正しい。
最後に、中心では高度が高くなるほど気圧傾度力が小さくなるので、風速は「小さく」なります。
よって(d)も正しい!
その他の過去問を解いてみた記事はこちらからどうぞ
↓ ↓ ↓