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問9:積乱雲
日本付近で発生する積乱雲について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
(a)成長期において積乱雲が上方にのびていくとき、積乱雲の内部はほぼ上昇流となっており、雲の中の温度はまわりより高くなっている。
(b)積乱雲が成熟期に入り、積乱雲の中に下降流ができると、下降流域の地表面付近では冷気プールが形成され、局所的な高気圧が見られることがある。
(c)夏季に地表付近が高温となることにより発達する積乱雲では、降水過程に氷粒子が関わらない「暖かい雨」であることが多い。
(d)積乱雲の雲頂が大流圏界面に到達すると、積乱雲の雲頂からの流出流と上空の一般風との収束により、かなとこ雲を形成する巻雲は主に風上側に広がる。
② (a)正, (b)正, (c)誤, (d)誤
成長期の積乱雲は、雲の中はすべて上昇流で温度は周りより高いです。
だから(a)の「成長期において積乱雲が上方にのびていくとき、積乱雲の内部はほぼ上昇流となっており、雲の中の温度はまわりより高くなっている。」は、正しい。
成熟期の積乱雲では、こんなこと↓が起きています。
下降流の発生
下降流が強まる
冷気プールは周囲より気温が低いため、気圧が高くなる。
だから(b)の「積乱雲が成熟期に入り、積乱雲の中に下降流ができると、下降流域の地表面付近では冷気プールが形成され、局所的な高気圧が見られることがある。」は、正しい!
夏でも積乱雲の中では氷粒子が形成されます。
雷は氷粒子がぶつかり合ってできる静電気ですしね。
他に、夏でも雹が降ることありますよね。
だから(c)の「夏季に地表付近が高温となることにより発達する積乱雲では、降水過程に氷粒子が関わらない「暖かい雨」であることが多い。」は、誤り。
「暖かい雨」は、雲の中が氷点下にならないような条件でないと降らないはずだから・・・熱帯域の積雲からの雨かな。
熱帯地域で毎日軽く(?)降る雨は、暖かい雨だと思います。
旅行で行った時、本当に毎日降るから感動しましたw
かなとこ雲は積乱雲が圏界面まで成長し、上層の風の風下側に流れ出して形成されます。
だから(d)の「積乱雲の雲頂が大流圏界面に到達すると、積乱雲の雲頂からの流出流と上空の一般風との収束により、かなとこ雲を形成する巻雲は主に風上側に広がる。」は、誤りです。
風上側にできる雲は、マルチセルとかだよね。
「一般気象学(第2版)」 p 208〜
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