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問 11:二酸化炭素
温室効果気体である二酸化炭素について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a)化石燃料の消費などで人為的に排出された二酸化炭素の約90%が大気中に蓄積されている。
(b)大気中の二酸化炭素濃度の年増加率は、場所によって大きく異なり、人間活動がほとんどない南極域では増加は認められない。
(c)大気の成分で主要な温室効果を持つのは二酸化炭素であり、その他の温室効果気体であるメタン、一酸化二窒素、水蒸気などは相対的に小さな効果しか持たない。
(d)大気中の二酸化炭素は一部が海洋に吸収されるが、海洋の酸性化が進み海水の pHが小さくなると海洋の二酸化炭素吸収量は減少する。
⑤ (a)誤,(b)誤,(c)誤,(d)正
気象庁のHPより
過去60年間にわたって、人為的なCO2排出量のうち大気中に蓄積した割合(大気残留率)は、平均して約44%でほぼ一定のままでした。
引用:気象庁
よって(a)の「化石燃料の消費などで人為的に排出された二酸化炭素の約90%が大気中に蓄積されている。」は誤り!
二酸化炭素は人間がいない南極域でも増加してます。
生物活動が多い北半球で増加率は高くなってますが、地球全体で増加中です。
だから(b)の「大気中の二酸化炭素濃度の年増加率は、場所によって大きく異なり、人間活動がほとんどない南極域では増加は認められない。」は誤り。
ちなみに、昭和基地での大気中の二酸化炭素濃度観測でも、「季節変化を示しながら年々増加している」ことがわかっています。
大気の成分で最大の温室効果ガスは水蒸気です。
だから(c)の「大気の成分で主要な温室効果を持つのは二酸化炭素であり、その他の温室効果気体であるメタン、一酸化二窒素、水蒸気などは相対的に小さな効果しか持たない。」は誤り。
(d)の「大気中の二酸化炭素は一部が海洋に吸収されるが、海洋の酸性化が進み海水の pHが小さくなると海洋の二酸化炭素吸収量は減少する。」は正しいです。
IPCCの報告に、上記のことが書かれています。
温暖化関係の勉強は、書籍より気象庁のホームページなどから学ぶといいですよ。
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