学科一般~過去問私的解説&考察~第61回気象予報士試験・問4

4:相対湿度

ある山脈の斜面に沿って上昇した空気塊が標高1000mの山脈の最高点を通過し、標高0mのふもとまで下降してきたとき、温度 30°C、相対温度40%の状態となっていた。

空気塊が山脈の最高点にあった時の空気の相対湿度として適切なものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

ただし、標高0mの気圧は1000hPa、標高1000mの気圧は900hPaとし、乾燥断熱減率は10°C/km、湿潤断断熱率は5°C/km、空気塊は周囲の大気と混合せずに断熱的に移動したものとする。

また温度と飽和水蒸気圧の関係は表のとおりとし、水蒸気の混合比は次の式で近似できるものとする。

① 36%

② 44%

③ 66%

④ 73%

⑤ 100%

③ 66%

はれの
はれの

空気塊が山脈の最高点にあった時の空気の相対湿度を求めます。

標高0mのふもとまで下降してきたとき、温度 30°C。
この時「下降」だから、標高1000mから乾燥断熱減率に従って気温は上昇したはず。

なので、山脈の最高点(1000m)での気温は20℃です。

では相対湿度を求めるために、まず1000hPaの時の水蒸気分圧を計算します。

問題にある表より、30℃の時の飽和水蒸気圧は42hPaです。

温度30℃で、相対湿度が40%だったので、この時の水蒸気分圧は

次に問題文にある式を使って、混合比を求めます。

空気塊の水蒸気が凝結していなければ、混合比は保存されるので・・・

温度20℃の時の飽和水蒸気圧は 23hPa なので・・・

よって答えは③の「 66%」です!

湿潤断熱減率、使いませんでしたね。( ˊᵕˋ ; )

ここに書いてあるよ

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