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問 8:熱収支
図は年平均した大気と海洋による南北熱輸送量の緯度分布を示したものである。
この図に示される、大気と海洋による南北熱輸送について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
(a)北線 40°付近よりも緯度の、大気と海洋による北向きの全熱輸送量が極に向かって減少している領域では、大気と海洋は全体として南北熱輸送により加熱されている。
(b)亜熱帯高圧帯では蒸発量が降水量よりも多く、蒸発量と降水量の差のほとんどは、水蒸気としてハドレー循環により熱帯収束帯に向かって輸送されている。
(c)海洋では、海流により高温の海水が低緯度から高緯度に、低温の海水が高緯度から低緯度に運ばれることにより、低緯度から高緯度に熱が輸送されている。
③ (a)正,(b)誤,(c)正
北緯40°付近から極側は、全体として南北熱輸送によって加熱されているので、(a)の「北線 40°付近よりも緯度の、大気と海洋による北向きの全熱輸送量が極に向かって減少している領域では、大気と海洋は全体として南北熱輸送により加熱されている。」は正しい。
亜熱帯高圧帯は緯度20°〜30°くらい。
下降気流のエリアです。
降水量より蒸発量が多いのはその通りなのですが、「蒸発量と降水量の差のほとんどは、水蒸気としてハドレー循環により熱帯収束帯に向かって輸送されている。」はちょっと違って、中緯度帯にも輸送されて温帯低気圧からの降水の素となっています。
「一般気象学」には〇割が熱帯収束帯に、△割が中緯度帯に…という内容はなかったですが、「一部は」という表現で記載されていました。
だから(b)は誤りじゃないかな。
「海洋では、海流により高温の海水が低緯度から高緯度に、低温の海水が高緯度から低緯度に運ばれることにより、低緯度から高緯度に熱が輸送されている。」と同じ内容が、「一般気象学」にほとんど同じ表現で記載されています。
だから(c)は正しい!
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