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問3:天気図と各要素の鉛直分布
図は、春のある日の9時の天気図(上図)と、この天気図に示したA、B、Cのいずれかの観測点におけるラジオゾンデで観測した気温、湿度、風速、風向の鉛直分布図(下図)である。これらの鉛直分布図について述べた次の文(a)~(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a)下図には800hPa付近に気温の逆転層がある。これは、高気圧周辺で空気が沈降し、断熱的に昇温したことで生じる沈降性の逆転層であると推定される。
(b) 下図から対流圏界面の高さを推定すると、気温の分布から80hPa付近に1つめの圏界面があり、風向風速の分布から40hPa付近に2つめの圏界面があると推定される。
(c) 鉛直分布図の観測点は、天気図に示されたA、B、Cの内、C地点である。



③ (a)正, (b)誤, (c)正
問題文にある「800hPa付近に気温の逆転層がある。」の通り、提示された図の800hPa付近に逆転層がありますね。

この800hPa付近の逆転層から上層は、その下層の空気と比べて非常に乾燥しています。
これは沈降性逆転層の特徴です。
よって(a)の「下図には800hPa付近に気温の逆転層がある。これは、高気圧周辺で空気が沈降し、断熱的に昇温したことで生じる沈降性の逆転層であると推定される。」は正しい!
問題文の通り、80hPa付近に安定層があり、ここが圏界面の可能性は高いです。
しかし問題文の述べている40hPaは・・・

高さにして20km以上・・・そこは成層圏でしょ。
よって(b)の「下図から対流圏界面の高さを推定すると、気温の分布から80hPa付近に1つめの圏界面があり、風向風速の分布から40hPa付近に2つめの圏界面があると推定される。」は誤り!
観測点の特徴をまとめます。
- 沈降性逆転層があること
- 逆転層の上層は非常に乾燥している
- 対流圏内の風は弱い
- 下層は北東風・中層から上層は南西風
以上の条件から、天気図を見ると・・・

地点Cでしょうね。
よって(c) の「鉛直分布図の観測点は、天気図に示されたA、B、Cの内、C地点である。」は正しい!

地点AとBの下層の風向は南よりだと思うしね。
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