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問10:冬の日本周辺の気象現象
冬の日本周辺の気象現象について述べた次の文(a)~(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。
(a) 冬にシベリア方面に現れる高気圧は、対流圏下層から上層まで寒冷な空気で満たされた背の高い高気圧であり、高気圧の圏内では気塊の沈降による下降流が見られる。
(b)日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)が発生するとき、上空には強い寒気が流入しており、850hPa面の気温分布は、この収束帯に沿って周辺より低温となっていることが多い。
(c)冬型の気圧配置のとき、大陸からの寒気の吹き出しにより海上で形成される筋状の対流雲は、強い不安定により発達して、雲頂が対流圏界面に達することが多い。
(d) 冬型の気圧配置のとき、日本海に発生する筋状の対流雲の大陸からの離岸距離は、海面水温や風速などの他の条件が同じならば、大陸から流れ込む大気の下層の気温が低いほど短い。
⑤ (a)誤,(b)誤,(c)誤,(d)正
冬のシベリア高気圧は、冷たい空気によって作られる背の低い高気圧です。
よって対流圏下層から上層ではないので、(a)の「 冬にシベリア方面に現れる高気圧は、対流圏下層から上層まで寒冷な空気で満たされた背の高い高気圧であり、高気圧の圏内では気塊の沈降による下降流が見られる。」は誤り!
JPCZが発生しているとき、850hPa面の気温分布は周囲より高温になります。
よって(b)の「 日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)が発生するとき、上空には強い寒気が流入しており、850hPa面の気温分布は、この収束帯に沿って周辺より低温となっていることが多い。」は誤り!
大陸からの寒気の吹き出しにより海上で形成される筋状の対流雲の雲頂高度は低いです。
よって(c)の「 冬型の気圧配置のとき、大陸からの寒気の吹き出しにより海上で形成される筋状の対流雲は、強い不安定により発達して、雲頂が対流圏界面に達することが多い。」は誤り!
海面水温や風速などの他の条件が同じならば、吹き出す空気の気温が低いほど、離岸距離は短くなります。
「吹き出す空気の気温が低い」
▼
「海面水温との差が大きい」
▼
「対流雲ができやすい」
よって(d)の「 冬型の気圧配置のとき、日本海に発生する筋状の対流雲の大陸からの離岸距離は、海面水温や風速などの他の条件が同じならば、大陸から流れ込む大気の下層の気温が低いほど短い。」は正しい!
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