飛行機雲の仕組み&できる条件〜もうすぐ雨?航空ショーの雲は?

この記事でわかること

飛行機雲ができる仕組み(なぜ飛行機雲ができるのか)

飛行機雲はどんな時、どんなところでできる?

飛行機雲がなかなか消えない時は、もうすぐ雨?

航空ショーの雲は何からできている?

飛行機雲はなぜできるのか?(飛行機雲の仕組み)

飛行機雲は、主に2通りの仕組みでできています。

  1. 飛行機が出す水蒸気と粒子がきっかけでできる。
  2. 飛行機の後ろで渦ができ、気圧が下がることでできる。

では1と2、それぞれ専門的になりすぎないように気をつけつつ、掘り下げますよ〜

飛行機が排気する粒子がきっかけでできる

飛行機雲は、排気からできていますが、煙ではありません。雲です。

ここで確認。

はれの
はれの

水蒸気は、水が気体の状態。
雲は、水蒸気ではなく、液体の水の粒でできています。

子供の頃は煙かなと思ってたし、エンジンの後ろから出てくる感じが煙っぽいんですが、「雲」なんですね。

この飛行機雲、十種雲形に分類すると、ほとんどの場合「巻雲」になります。

たまに巻積雲の場合もあるかもしれないけど、ざっくり「巻雲」だと思ってOK。

で、この飛行機雲って、飛行機の排気からどんな仕組みでできているのか…。

飛行機のエンジンが燃焼したあとにできる排ガスは、主に二酸化炭素と水蒸気です。

そして熱い!

はれの
はれの

出てくる排ガスの温度は300℃以上・・・

650℃ほどの温度にもなるとか。

650℃はマグネシウムの融点(解ける温度)だし、あと少しでアルミニウムも溶けちゃいます。(アルミニウムの融点は660℃)

ちなみにチタンの融点は1666℃。

とまぁ こんなに高温の排ガスなので、当然燃焼によって発生した水は水蒸気(気体)の状態で出てきます。

そして、飛行機が飛んできる高度はものすごく寒い世界でありまして。

はれの
はれの

どのくらい寒いかというと、マイナス40℃以下。
マイナス50℃になることもあります。

高温の空気の中に含まれる水蒸気(気体)が、周囲の低温の空気で急激に冷やされると・・・どうなるか・・・

そうです!
一気に水滴じゃなく氷の粒になります!

はれの
はれの

ダイヤモンドダストー!!!!!

みたいな。

マイナス40℃って、真冬の旭川くらい寒いですね。余裕でお湯花火ができる気温です。

このように、めっちゃ寒いところにめっちゃ熱い水蒸気を放り込んだ結果、「飛行機雲」ができるんですね。

もちろん、飛行機雲は排ガスの水蒸気だけではなく、周囲の空気に含まれる水蒸気からもできています。

つまり飛行機雲は「排ガスと周囲の空気に含まれる水蒸気からできている」ってことです。

では次、もう一つの飛行機雲の仕組みについて、お話しましょう!

飛行機の後ろにできる渦のせいでできる

もう一つの飛行機雲ができる仕組みは、「飛行機の後ろの渦」によるもの。

飛行機の翼の上下で気圧の差ができることは知ってますか?

「揚力」の説明で聞いたことあるかな?

揚力の仕組みを知りたい方はこちらの動画で学べます。↓

で、翼の上側は相対的に気圧が低くなり、翼の下側は相対的に気圧が高くなるって話。

空気は気圧の高い方から低い方へ流れるので、翼の下からも、上へ空気が流れるわけです。

下から上に流れた空気が一周回って翼の下に流れてくるんだけど、飛行機は前に進んでるので、その結果渦が発生するって理屈です。

それで・・・です。

渦が発生すると、周囲より圧力(気圧)が下がるので、気温も下がるし飽和水蒸気量(飽和水蒸気圧)も下がるしで、雲ができる条件が揃っちゃう。

そんなわけで・・・

飛行機雲の原材料は、「排ガス」と「周囲の空気に含まれる水蒸気」であり

「周囲の気温が低いことと、渦によってできる」という理解でいいと思います!

飛行機雲はどんな時・どんなところにできるの?

飛行機雲ができるときの条件を、天気、高度、気温、湿度などについてまとめるとこんな感じ。↓

天気おおむね晴れ(※雲があると見えないから)
高度多くは1万メートルくらい
気温氷点下(幅があり明言できませんが、マイナス40℃くらいをイメージしてください)
湿度湿度が高い方ができやすいけど、数値は不明

結局いろいろわからないんかいっ!ってツッコミもあるでしょう。ごめんね。

当たり前ですが、飛行機雲は飛行機が飛んでいるところにできるので、旅客機ならおおむね1万メートルくらい上空です。

1万メートル上空というのは、対流圏界面〜成層圏下層です。

そして、ある程度の湿度がある時にできます。
湿っている方ができやすいんです。・・・理屈では。

上空の空気が乾燥している時は、飛行機雲ができてもすぐに蒸発して見えなくなってしまいます。(理屈では。)

あと、理屈では(何回言うんだ)空気が下向きに流れているところでは、飛行機雲ができてもすぐに消えてしまいます。

他には「成層圏では上昇流がないから雲はできない。飛行機雲もできない。」と言っている方もいますが、岐阜大学のデータベースに「成層圏を飛ぶ飛行機による飛行機雲」の画像を見たことがあるので、成層圏でも飛行機雲はできるのかもしれません。

では気温何℃で、湿度何%で飛行機雲ができるのか・・・気になりますが、それはまだわかっていません。

飛行機雲は高層にできるため、なかなか詳細な環境がわからないんですよ。

また、他のどんな雲についても、おおよその仕組みはわかっていても、この条件の時に必ず発生!なんて断言するのは難しいのです。

いつか雲の仕組みが100%わかる時がきたら、天気予報も100%予想を適中させられるかもしれませんね。

飛行機雲ができると雨が降る?

「飛行機雲がなかなか消えないときや、飛行機雲が広がるときは、もうすぐ雨。」なんて聞いたことありますよね。

はれの
はれの

それは微妙〜!

飛行機雲ができるということは、上空の湿った空気があるということ。

だから、「もうすぐ天気が崩れて雨になる」って話は、とても納得します。

納得するんだけど…

はれの
はれの

翌日に雨が降るとは全然言えないのだー!

翌々日まで期間を伸ばせば、雨が降る可能性が上がるけど、まだ100%じゃないしね。

だから「天気が崩れる可能性がある(可能性が高い)」と言えば、間違いはないかなぁ。

航空ショーの飛行機雲(スモーク)は何でできてる?

航空ショーの飛行機雲って、普通の飛行機雲と違って必ずできますよね。

しかも、なかなか消えない。

なので、なんとなく想像はされてたと思いますが、あれは「何か」を出しています!

「何か」とは、油。
「潤滑油(スピンドルオイル)」です。

はれの
はれの

油と飛行機から出る高温の排気ガスを利用して、スモークを出しています!

仕組みはそれほど複雑じゃないですよ。

航空ショーの飛行機雲(スモーク)の仕組み
  1. 高温の排気ガス付近で潤滑油(スピンドルオイル)を出す。
  2. 高温下で潤滑油が蒸発(気体になる)。
  3. 周囲の空気の温度が低いため、気体の潤滑油はすぐに※液体に戻る。←これが飛行機雲(スモーク)です!

※普通の飛行機雲は固体(氷の粒)でできていますが、潤滑油でできた雲は、おそらく液体。

余談ですが・・・

この航空ショーのスモーク、しばらくすると風に流されたり広がったりして見えなくなりますよね。

水でできた雲の場合は、蒸発して水蒸気になったり、肉眼で観測できないくらい薄い雲になったと考えます。

ではこの潤滑油の場合、肉眼で「消えた」ように見えるってどういう状態でしょう?

多少は気化してるのかもしれない。

でもただ単に密度が小さくなったから、見えなくなっただけかも?

はれの
はれの

ということは・・・そのうち雨と一緒に地上に落ちてくるのかな?

さいごに

飛行機雲を見て、「天気が崩れるね」などと言えたらカッコイイですが、ここは日本。

翌日は必ず雨!だったら役に立つ予報になりますが、2日後以降だと「それは普通のことでは?」てなっちゃいますね。

春や秋だと、数日おきに高気圧と低気圧はやってくるし、そりゃあ数日後は雨だよって地域も多いでしょう。

でも根気よく飛行機雲を観察して、大気の状態を記録していけば、「今日は飛行機雲が見れそうだよ」くらいは言えるかもしれないですね。
喜ばれるかどうかはわかりませんが( ˊᵕˋ ; )

ちょっと飛行機が通る時間から調べてみようかな!