雨雲レーダー/円形の謎強雨域は「ブライトバンド」

寒い冬の日、雨雲レーダーに円形の強雨域が観測されて

「超常現象か⁈」「地震雲?」

などと、SNSや知恵袋で盛り上がっていたことありますよね。

鋭い方はすぐに「こんな綺麗に円形になるということは…人工的な何かだな。」と思われたでしょう。

はれの
はれの

ご存知の方も多いとは思いますが、この円形にレーダーが反応する現象は、「ブライトバンド」という現象で、超常現象や地震雲ではありません。

と解説されています。

いうても私は気象庁の職員でもなければ観測機器に精通しているわけではありませんので、専門の方とは違います。

そんなわけで理屈を聞いても、あれこれ疑問は残ります。

なのでここでは私が調べてわかっていることと、更に疑問に思うことなど、つらつら書いていこうかと思います。

ブライトバンドって何?

はれの
はれの

ブライトバンドとは、気象レーダーで強い降水帯として観測される層のことです。

気象レーダーでは、レーダーから出した電波が降水粒子に当たって跳ね返ってきた電波により、降水の強さを観測します。

また、降水に当たって跳ね返ってくる電波は、降水粒子が固体より液体、小さな降水粒子より大きな降水粒子の方が強くなります。

気象レーダー:電波の反射しやすさ

液体 > 固体

大粒 > 小粒

そしてもう一つ。
レーダーでの観測には、「雪の表面の氷が溶けて液体の水になる融解層を、強い降水として観測してしまう」という特徴があります。

このような「雪→みぞれ」になった層(融解層)があったり
雪と雪がくっついて大きな雪片になっている場合などでも、レーダーでは強い降水と認識します。

以上のように、実際には強雨にはなっていないけど、強雨を観測したようなバンド状の層としてみられることを「ブライトバンド」というのです。

円形のブライトバンドが見られる時の天気

ブライトバンドについて簡単にですが、一通りお話しました。

で、冬季に気象レーダーに現れるミステリーサークルのような円形の強雨域は、有識者や様々なサイトで「ブライトバンドである」と解説されています。

では実際に円形のブライトバンドが観測された時の空の状態は、どんなだったかというと…

上空の高いところでは雪

ある高さより下層で気温が0℃以上となり
雪が溶けてみぞれ(融解層)

地上では雨

このように、上空ではある程度の範囲(広さ)で融解層が存在した時、レーダーに円形の強雨域が現れますと。

ついでに、「こんなお天気に日は山では雪が降っている可能性大です。」とか「季節の変わり目に見られることが多いです。」と・・・

そっか、そっか。なるほど・・・

で、私の住んでいる地域は冬になるとよくみぞれが降るんだけど、円形のブライトバンドなんて見たことないんですが?と思われた方、いると思います。

私も同じく、冬に高頻度でみぞれが降る地域に住んでいますが、円形のブライトバンドとご縁がありません。

なので次は「レーダーと円形ブライトバンド」の、主に位置関係についてお話です。

レーダーと円形ブライトバンドとの関係

気象レーダーと円形ブライトバンドの位置関係は、円形ブライトバンドの円の中心(地上)にレーダーがあるそうです。

だから近くに気象レーダーがないところでは、円形ブライトバンドは見られないのですね。

また、円が大きいほど「融解層」の高度が高くなる関係にあるので、円が小さくなると「融解層」の高度が低くなることを意味するそうです。

ちょっと待って・・・

なぜこういう「丸」じゃなくて

こういう「円」になるの???

っていうか、なぜ円形?
そもそも融解層が円形に発生するわけじゃないよね?

円の周囲の融解層は???という疑問がムクムク。

天気予報サイトなどの解説によると、「レーダーが旋回しながら観測しているため、円または円弧状のブライトバンドになる。」ということですが、なんだか納得しきれない…。

とりあえず、考察します。

レーダーが観測している高度や距離

ブライトバンドが中抜けの円形になる理由として、レーダーが観測している距離(高度)が関係していると思うんです。

気象庁の資料によると、気象レーダーが観測している高度は約2000mとのことです。

でも一様に高度約2000mを観測していたら、円形ブライトバンドが見られる理由がわかりません。

加えて、先述しましたがレーダーが観測する際に旋回するため、円形のブライトバンドになるということです。

で、まず考えたのが、「レーダーの観測する距離が一定」説。

すると、以下のイラストのようになるので、円形ブライトバンドの説明はつくように思えます。

でもレーダーの観測距離(高度)が一定だと「融解層が低いほど円が小さくなる」ことと矛盾するのでボツ。

じゃあ観測距離(高度)は関係なく、強い降水を観測すると結果に反映される場合・・・
融解層の高度が低ければ、ブライトバンドが小さくなります。

じゃあレーダーの真上の観測は?
円形ブライトバンドの内側も融解層あるよね?
円の外側が弧状なのはなぜ?

もし観測距離が下のイラストのようになってるなら・・・円形になるけど、書いておいてなんですが、自分でも納得できません。

そもそも地球は丸いので、レーダーから水平距離が遠い降水を観測する場合、どうしても観測高度が高くなってしまうのだけど・・・
円形ブライトバンドの大きさから、水平距離による観測高度の変化のせいではないように思います。

はれの
はれの

ここで述べたのは私の愚考なので、違うお考えの方、ご存知の方は“お問い合わせ”にメッセージください。

結局頑張って考えたけど、これだ!と思えることは思い付かず・・・

また思い出したように調べると思いますが、たぶん本業の方に質問しないとわからない気がします。
(聞いても理解できる自信もないけど…。)

なんだか脳内垂れ流しの日記のようになってしまい、すみません。

最後までご覧いただき、ありがとうございます!