台風の東側で雨・風が強いのはなぜ?超文系の人にもわかりやすく解説

台風は東側が危険!

実際に過去の台風でも、東側で強い風や雨による被害が出ました。

でも…台風ってなぜ西側より東側で、雨や風が強いの???

はれの
はれの

では気象予報士・晴野が、超文系の人にも感覚でわかるように解説します!

  • 台風の東側で風が強い理由
  • 台風の東側で雨が多い&強くなる理由
  • 世界中の熱帯低気圧も東側が危険なのか?

という疑問へ、イメージしやすいようにイラストで解説するので、理科が苦手だった人でも大丈夫!

今日からあなたも台風博士です!!!

台風の東側で風が強い理由

台風の東側で、西側より風が強くなる理由は台風の東側っていうか、「台風の進行方向の右側」で
「台風の進む速度」➕「台風の回転速度」
の風が吹いているから!

高校の時に物理学を専攻していた理系くん・理系さん達なら

「ああ、あれね!」となるでしょうが

一般には、それほど認知されていない理論ですね。

よく例え話に出されるのがこれ↓

【例1】「時速○kmで走行中の車(電車)から、進行方向に時速○kmの速度でボールを投げたら、ボールはどうなる?」
(答え:速度は足し算される。)

または

【例2】「時速○kmで走行中の車(電車)から、進行方向とは逆向きに時速○kmの速度でボールを投げたら、ボールはどうなる?」
(答え:速度は引き算される。)

という理論の応用で考えることができます。

台風の東側でのは、【例1】と同じ理由
「台風の進む速度」と「台風の風の向き」が同じなので
風の速度が足し算されて
風が強くなるのです。

「風の速度が足し算とか引き算とか、わかりにくい!」という方へ
次で「速度の足し算引き算」について、もう少し解説します。

さっさと「台風の東側の雨」について知りたい方は読み飛ばしてください。

読み飛ばし▶︎「台風の東側で雨が強い理由」

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台風の進行速度と風の強さが足し算?を楽しく解説

因みに、【例2】の速度が引き算されるって話、ちょっと想像できませんよね。

例えば

時速100kmで走行中の車から、進行方向とは逆向きに時速100kmでボールを投げると・・・

はれの
はれの

ボールは垂直に地面に落ちます。

車が進む方向とボールを投げる速さが同じなら、ボールは真下に落ちます。

この実験をリアルでやってみたのが、フジテレビで過去に放送されていた「トリビアの泉」です。

「トリビアの泉」でやってみた実験では、本当にボールが垂直に地面に落ちていました。

もしYouTubeの動画が消されてなければ、こちらで観れるかもしれません。

はれの
はれの

さらにわかりやすく、詳しく解説されている動画もありました!

車が進む速度と、大砲の玉が飛び出す速度の違いで、玉がどのように動くのか、ものすごくわかりやすく説明してくれてます!感謝!(≧∇≦)

つぎは台風の風について、もう少し詳しくお話ししますが
さっさと「台風の東側の雨」について知りたい方は読み飛ばしてください。

読み飛ばし▶︎「台風の東側で雨が強い理由」

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台風の風の向きについて更に学ぶ

私たちがよく知っている台風の風の向きは、反時計回りです。

はれの
はれの

台風だけではなく、北半球の低気圧は全て反時計回りです。※竜巻は時計回りもあり得る。

そして反対に、南半球の低気圧は時計回りです。

これは、地球が自転していることによる「コリオリの力」のせいですが

「コリオリの力」は、「回転している物体の上での見かけ上の力」。

ここは心で理解(?)するのは難しいので、「そういうもの」だと思っておいてください〜

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台風の東側で雨が強い理由

台風の東側で雨が多く降ったり、強くなる理由は

台風の風の向きのせいです。

私たちの住む日本の大気は

  • 北に寒気
  • 南に暖気(暖かく湿った空気)

があります。

上の図のように

  • 北に寒気
  • 南に暖気

がある場所に台風が来ると、東側で「暖かく湿った空気」を台風に取り込みます。

「暖かく湿った空気」は、「雨雲の素」なので

どんどん雨雲が生まれて

南東側で雨が多く・雨が強くなるのです!

一方、西側では

北側からの冷たく、比較的乾燥した空気を取り込むことになります。

台風の西側に送り込まれた「冷たく、比較的乾燥した空気」は

東側の「暖かくて湿った空気」より、雨雲の素になりにくいので

結果として

「台風の東側の方が大雨になりやすい」

となるのです。
(※冷たい空気が入り込むことにより温帯低気圧に変わり、寒冷前線ができて雨が多くなる場合もありますが、ここでは台風としての降雨について考えます。)

でもね。

台風の東側以外が安全なわけではないんです!

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台風の東側以外も大雨になる?!

台風が大雨を降らせるのは、東側だけではありません!

台風が持っている大雨を降らせるアイテム

  1. 台風の目の壁雲
  2. スパイラルバンド

台風の目は、東西南北関係なく通るし

スパイラルバンドは、北側にも東側にも南側にも生まれます!

「自分の住んでいる地域は、台風の東側は通らないから安心 ♪」

なんてことがないように、万全の準備をしましょう〜

そして、台風の降らせる大雨には

  • 地形
  • 前線

も、大きく関係します。

山の南側では、「南から来た暖かく湿った空気」が

山の斜面を強制的に登ることで、雨雲が生まれます。

秋雨前線など、雨の降りやすい要素が詰まった場所に

台風が燃料(暖かくて湿った空気)をガンガン投入すると、大雨になります。

大雨で避難するタイミングと、急遽避難することになった場合の持ち物について、こちらの記事でお伝えしています。
↓ ↓ ↓

台風の東側が危険なのは日本だけ?

日本人は、テレビなどの天気予報で

「台風の東側の危険」について、度々耳にします。

でも・・・

「台風の東側が危険」なのって、世界共通のことなのでしょうか?

台風は「熱帯低気圧」という熱帯生まれの低気圧で、地域によって

  • ハリケーン(アメリカ周辺)
  • サイクロン(北インド洋と南半球)

という名前で呼んでいますが、全く同じものです。

これら

  • 台風
  • ハリケーン
  • サイクロン

は、生まれてしばらくの間、西に進みます。

台風たちが西に進む理由は

熱帯地域では「偏東風(貿易風)」という東から西に吹く風に乗っているからです。

ということは、熱帯地域では

北半球の台風とその仲間たちは、「北側で風が強い」ことになるし

南側でも「暖かく湿った空気」を吸い込みながら進むので「北側でも南側でも雨が強い」ってことになりますよね。
↑結局、どの方向でも雨が多く・強い!

そして南半球の熱帯地域では、進行方向が西ですが、渦が逆向き(時計回り)なので

  • 「南側で風が強い」
  • 「どの方向でも雨が強い」

ってこと。

更に、熱帯地域(低緯度地域)から温帯地域(中緯度地域)に移動した台風たち

北半球では北に進み

南半球では南に進みます。

この時、北半球では

  • 東側で風が強い
  • 南東側で雨が多く・強い

南半球では

  • 東側で風が強い
  • 北東側で雨が多く・強い

おお!

なんと、北に進んでも、南に進んでも

「台風たちの東側は危険」ということになりますね!

「台風の東側が危険」なのは世界共通って言っても良さそうです!!!

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さいごに

台風の東側について、風と雨のことをお話ししました。

台風は乱暴者ですが、赤道に近い暖かい海からたくさんの水を運んできてくれるありがたい存在でもあります。

でもいつもいつも、沖縄から北海道まで日本を舐めるように北東に進んでいく台風を見ていると、わざと日本に意地悪しているように思えてなりません〜

「地球温暖化のせいで、台風の勢力が強くなる」なんてことをいう人もいますが

台風の勢力が強くなることを心配しても、私たちには何もできないので

毎度来る台風に備えて、

  • 天気予報をチェック
  • 屋外に物を置かない
  • 外出しない
  • 必要なら早めの避難

を徹底するのがいいと思います。

▶︎台風の進路が曲がる理由についてはこちら

台風の風の吹き返しについて、いつからいつまで注意すれば良いのか
吹き返しの時間についてお伝えしています。
↓ ↓ ↓

台風・大雨などで避難所に行くタイミングと
急に避難することになったら、何を持って避難すれば良いのかを
お伝えしています。
↓ ↓ ↓

その他の台風に対する素朴な疑問をまとめています!
↓ ↓ ↓

台風って、条件さえ揃えば生まれるわけじゃないんですよ。
中心気圧が低くても、大きな台風になるとは限らないんですよ。
台風の目って、絶対晴れるわけじゃないらしいですよ。

などなど、これを読めば、台風にめちゃめちゃ詳しくなれます!