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適正な湿度って何%なのか?
季節や気温によって、ちょうど良い湿度は違うし
風邪やインフルエンザ予防しようと思ったら、部屋にカビ生えるし!!!
湿度は気温や目的によって、適正値は違います。
ズバリ、適正なのは「気温25℃で湿度60%」!
この記事では、この適正湿度の根拠をまとめました。
目的別の適正な湿度表
適正な湿度について、
- 「快適」だと感じる湿度
- 「インフルエンザ予防」の湿度
- 「カビ防止」の湿度
をまとめた表がこちら⇩
気温(℃) | 「快適」湿度 | インフルエンザ予防 | カビ防止 |
15 | 70 | 86以上 | 60%未満 |
20 | 50以上 | 64以上 | 60%未満 |
25 | 80以下 | 48%以上 | 60%未満 |
30 | 20以下 | 36%以上 | 60%未満 |
- 快適
- インフルエンザ予防
- カビ防止
の3つ、全てが当てはまるのは
気温が25℃で、湿度48%以上60%未満の状態
他には
- 目へのためには50%以上
- お肌のためには60~65%
- 鼻・喉・風邪予防には40%以上
という条件もあるので・・・
完全に誰に対しても適正な湿度は
「気温25℃における60%」
快適って、湿度だけでは難しい。
そして、お肌に良い湿度と、カビ防止の湿度を両立させるのは難しいです…。
では次に、この「気温25℃で湿度60%」という数値、どうやって計算したのか詳しくお話します!
「適正な湿度」は何に対して適正なのかで計算する
「適正な湿度」って、何に対しての「適正な湿度」?
- 快適に感じる湿度?
- 体に良い湿度?
- 風邪予防になる湿度?
- インフルエンザ予防になる湿度?
- カビが生えにくい湿度?
巷では、それぞれ〇%が良い!なんて言われています。
そこで、それぞれの目的別に適正な湿度を確認しますよ!
「快適を感じる」適正な湿度
建築の世界では、室内の適正な湿度(望ましい湿度)は40~70%って言うんです。
更に不快指数から調べると、60~74%が「快適な湿度」だって言うんです。
でも、湿度って気温によって、快適な湿度も変わりますよね!
冬は70%の湿度で快適でも
夏に70%の湿度はジメジメして辛い!
そもそも一般的に言われる「湿度」って
- 気温10℃で70%
- 気温30℃で70%
の2つでは、水蒸気の量が1.3倍違います。
そこで月ごとに、屋外の平均気温(1日の最高気温の平均)と平均湿度と
「不快指数」から適正な湿度の範囲を表にしました。
※赤字が「適正湿度」です。
屋外の平均最高気温(℃) | 屋外の平均湿度(%) | 適正湿度(%) | 適正湿度にするための加湿・除湿 | |
1月 | 10.3 | 53.3 | 70 | 加湿したほうがいい |
2月 | 11.2 | 55 | 70 | 加湿したほうがいい |
3月 | 15.2 | 60.8 | 70 | 加湿したほうがいい |
4月 | 20.4 | 67.5 | 70 | なし |
5月 | 25.3 | 66.7 | 70 | なし |
6月 | 26.4 | 76 | 20~65 | 除湿したほうがいい |
7月 | 31.1 | 78.8 | 20 | 除湿したほうがいい |
8月 | 31.3 | 79 | 20 | 除湿したほうがいい |
9月 | 26.9 | 82.5 | 20~65 | 除湿したほうがいい |
10月 | 22.1 | 73.5 | 20~70 | 除湿orなし |
11月 | 16.9 | 71 | 70 | なし |
12月 | 12.6 | 58.25 | 70 | 加湿したほうがいい |
適正湿度がマックス70%になっている理由は、カビ防止という理由からです。
それと、湿度を20%にするのも実際日本では無理ですよね!
だから冷房しないと「快適」にはならないんです…。
そして
- 1月
- 2月
- 3月
- 12月
も、加湿だけでは快適にはならず、暖房も必要です。
ということは、室内の気温ごとに適正湿度を知りたい!
というわけで次に、冷暖房した場合の「気温ごとの適正湿度」をまとめました~。
冷暖房した場合の「気温ごとの適正湿度」
冷暖房した室温って20℃から30℃と考えて、快適に感じられる最適湿度を計算しました!
(また湿度20%が出てしまいました!30℃は冷房しましょう!!!)
温度(℃) | 快適に感じる適正湿度(%) |
20 | 50以上 |
21 | 30以上 |
22 | 20以上 |
23 | 10以上 |
24 | 90以下 |
25 | 80以下 |
26 | 65以下 |
27 | 50以下 |
28 | 40以下 |
29 | 35以下 |
30 | 20以下 |
部屋の温度計を見て、この湿度にすれば
いわゆる「快適」に感じられるはずです!(あくまでも計算上です)
単純に
「湿度は40~70%が快適なんだよ」
ということではないのです。
結論
「適正(快適)な湿度は気温で決まる。
だから気温ごとに適正湿度を計算するべき!」
では次に、目的別に適正な湿度をまとめます。
目的別の適正湿度
風邪やインフルエンザ予防のために、加湿を頑張っていたら部屋にカビが生えた!
暑くて除湿していたら、お肌がガサガサになった!
なんてよくあることです。
だから目的別に、適正な湿度ってどれくらいなのかをまとめました。
目に適した湿度は、冷暖房した気温で50%以上。
- ドライアイ
- 疲れ目
- 眼精疲労
などなど、湿度と目の調子は切っても切れないものです。
目薬ばかりに頼らず、湿度にも気をつけましょう!
お肌の潤い重視の適正湿度なら、冷暖房した気温で60~65%。
ドライアイにも良いです!
鼻や喉の粘膜を守る適正な湿度は40%以上です!
鼻や喉の粘膜は、乾燥に弱いです。
加湿器を使わなくても、マスクをするだけで効果ありますよ♪
風邪防止の適正な湿度は、鼻や喉の粘膜を守る湿度なので40%以上。
でもインフルエンザ防止の適正湿度は別です!
同じ40%の湿度でも、気温によって空気中の水分量は違います。
インフルエンザ予防には、空気中の水分量が11g/m3以上が良いという研究結果が出ています。
11g/m3以上って、どれくらいの湿度なのか、表にまとめました。
気温(℃) | 飽和水蒸気量(g/m3) | 適正な湿度(%) |
5 | 6.81 | 100 |
10 | 9.41 | 100 |
15 | 12.85 | 86以上 |
20 | 17.31 | 64以上 |
25 | 23.06 | 48%以上 |
インフルエンザ予防には
室温20℃でも、64%以上が適正な湿度と言えます。
11月から3月までの屋外は、インフルエンザウイルス危険地帯です!
カビが元気に生えてしまう環境は
生育に適した環境 | 生育可能な環境 | |
気温 | 20~30℃ | 0~40℃ |
湿度 | 80%以上 | 60%以上 |
カビの場合はインフルエンザと違って
空気中の水分量(絶対湿度)ではなく、飽和水蒸気量に対する相対湿度が重要です。
相対湿度が重要な理由は、カビは水蒸気ではなく水(液体)があると増えるからです!
氷(固体)でもありません。
なんてこった・・・
インフルエンザ予防のために湿度を60%以上にすると
今度はカビが生え始めるなんて~
ここまで適正な湿度について学んできたあなたは、きっと
湿度ってどうやって計算してるの?
「相対湿度」とか「絶対湿度」って何?!
と疑問が膨らんでいるはずなので、サクッと解説しちゃいますね!
相対湿度と絶対湿度
「空気中に含むことができる水蒸気量の最大値」が飽和水蒸気量です。
空気中に含まれている水蒸気量が、飽和水蒸気量の何%か?というのが
一般的に「湿度」と言われている「相対湿度」のことです。
相対湿度(%)=水蒸気量/飽和水蒸気量×100
又は
相対湿度(%)=水蒸気圧/飽和水蒸気圧×100
「水蒸気量」でも「水蒸気圧」でも、どっちでもOKです!
絶対湿度(g/m3)={飽和水蒸気量(g/m3)×相対湿度(%)}/100
1立方メートルの中に、何グラムの水蒸気があるか?
というのが絶対湿度と思っておけばOKです!
じゃあ、よく聞く「不快指数」についても解説しちゃいますね~
不快指数ってどうやって計算してるの?
「不快指数」は、民間の気象会社が一般人にもわかりやすいように
温度と湿度を合わせたものを数値化したものです。
計算方法の細かいところは、気象会社ごとに違いがあるはずですが
一般的に「不快指数」=0.81×気温(℃)+0.01×相対湿度(%){0.99×気温(℃)-14.3}+46.3
この「不快指数」計算式で出た値・70前後が一番快適に感じる人が多い
ってことです。
感じ方は個人差がありますが、まぁ同じ地域に住んでいれば、皆同じように感じるものじゃないでしょうか?
「不快指数」を簡単に計算してくれるサイトもあります!→不快指数計算サイト
快適な湿度についてのまとめ
適正な湿度について、各方向からお伝えしてきましたが、結局どうしたらいいのか
最初に紹介したこ表はこちらです。⇩
気温(℃) | 「快適」湿度 | インフルエンザ予防 | カビ防止 |
15 | 70 | 86以上 | 60%未満 |
20 | 50以上 | 64以上 | 60%未満 |
25 | 80以下 | 48%以上 | 60%未満 |
30 | 20以下 | 36%以上 | 60%未満 |
- 目へのためには50%以上
- お肌のためには60~65%
- 鼻・喉・風邪予防には40%以上
全ての条件を兼ね備えた適正な環境は
「気温25℃における湿度60%」
ちょっとカビとお肌の適正湿度がせめぎあっていますが
ここが限界の数値かと思います!
いや~湿度って奥が深いなぁ~