寒冷コンベヤーベルト(Cold Conveyor Belt: CCB)とは、低気圧の中心気圧が急速に低下する際に、温暖前線の北側で発達する寒冷な東風の流れのこと。
低気圧の中心付近で反時計回りの風が強まることで、温暖前線の下を潜り込むように発生します。主に大気境界層内に限定された流れです。

寒冷コンベヤーベルト(CCB)は、温帯低気圧の前面(通常は東側または北東側)から入り込み、北側や北西方向へ流れます。西側や南西側には通常行きません。
寒冷コンベヤーベルトの典型的な流れ
- 流入: 温帯低気圧の北東側または東側(温暖前線の寒気側)で発生します。風向はおおむね東風〜北東風です。
- 経路: 低気圧の中心に向かって反時計回りに流れ込みます。
- 行き先: 中心付近を通過した後、北側や北西側へ向かって流れていきます。
低気圧の西側や南西側は、すでに寒気移流(ドライラップ)と呼ばれる別の乾燥した冷たい空気の流れが支配しているためです。
温帯低気圧は、これらの異なる性質と方向を持つ3つの主要な空気の流れ(温暖コンベヤーベルト、寒冷コンベヤーベルト、ドライラップ)が複雑に絡み合うことで、特徴的な「S字型」や「コンマ型」の雲パターンを形成し、発達していきます。
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